Webサイト制作におけるオリエンテーションとは、クライアントもしくはクライアントから依頼を受けた発注者と、Webサイト制作を円滑に進めるために実際に会って打ち合わせをすることです。ヒアリングでは、オリエンテーションの参加者から、どのようなWebサイトにしたいかというニーズを的確にくみ取ります。
オリエンテーションとヒアリングの両方で重要になるのがアジェンダです。アジェンダは「予定表」や「行動計画」という意味ですが、ここではオリエンテーションやヒアリングでの打ち合わせ用の議題を指します。
オリエンテーション/ヒアリングを実施するには
オリエンテーションやヒアリングの前には、クライアントや発注担当者にメールなどでアジェンダを連絡しておきましょう。アジェンダには、開催日時、場所、確認したい内容を箇条書きで記載します。
事前にアジェンダを渡しておけば、参加者は打ち合わせの準備ができます。また、打ち合わせに誰を参加させるべきか前もって把握できるので、参加者のアサインにも役立ちます。アジェンダをWeb制作会社側で作成することでクライアントの負担を減らせますし、オリエンテーションやヒアリング自体を引っ張っていくプロジェクトリーダーとしての信頼を得ることにも繋がります。
初めてのオリエンテーションは、一般的にお互いの名刺交換、自社の紹介やWeb制作実績の説明から始めます。打ち合わせの内容は議事録や提案書を作成するために、ノートやノートPCでメモとして残しておきましょう。
会社の説明が終わったら、アジェンダに沿って今回のWebサイト制作案件のヒアリングに入ります。オリエンテーションやヒアリング後には、打ち合わせた内容を議事録として、メールで関係者に送ります。
オリエンテーション/ヒアリングを実施するポイント
初めてのオリエンテーションの目的は、これから仕事をしていくための人間関係を作ることです。細かい事項はメールでも確認できるので、オリエンテーションではメールや電話では伝わりづらいニュアンスや、クライントや発注者が重要視していることを感じ取るように心がけてください。ヒアリングの前にクライアントの現状のサイトや資料を熟読することも重要です。クライアント側の社員以上にサイト内容を理解するぐらいの心構えでいたいものです。
「この人たちならWeb制作のプロフェッショナルとして目的のサイトを作ってもらえる」と、信頼感を感じてもらうことが重要です。
著者:水野良昭
JWDA(一般社団法人日本ウェブデザイナーズ協会)理事。1968年東京都生まれ。商社7年勤務後、シリコンバレーに渡米。帰国後、自治体WEBサイトを構築。その後ISPにてグループウェアASP商品化。第13回 KSPベンチャー・ビジネススクール 準優秀賞受賞。同ビジネスプランにて、オンラインデスクトップ株式会社を設立。