NVIDIAは11日、デスクトップパソコン向けのDirectX 11対応グラフィックスチップ(GPU)「GeForce GT 430」を発表した。搭載製品もビデオカードベンダー各社からが発表されている。
GeForce GT 430は、9月に発売されたGeForce GTS 450と同じく、FermiアーキテクチャーをベースとしたDirectX 11世代のGPUである。同社の製品ラインナップのなかでは、DirectX 10世代のエントリークラスGPU「GeForce GT 220」の後継となる。これにより、Fermi世代のデスクトップ向けGPUが、ようやくエンスージアストからローエンドまで揃ったことになる。3Dステレオ映像機能の「3D Vision」や、汎用GPU演算「CUDA」にも対応する。
内部の演算ユニットであるCUDAコアは、GTS 450の半分に当たる96基を搭載。GPU自体の動作クロックは700MHz(CUDAコアは2倍の1400MHz)。TDPは49Wで、300W級の電源が推奨とされている。メモリーは900MHz駆動のDDR3に対応し、メモリーバス幅は128bit。GeForce GT 220との性能比較では、ジオメトリー演算性能で2倍、ゲームやベンチマークテストで1.5倍程度高速とされている。
NVIDIAではGT 430を、「Digital Media PC」向けと位置付けている。ハイエンドのゲーミングPCほどではないがゲームを快適に動作させられるほか、Blu-ray 3Dの再生も可能な、エンターテイメント向けのパソコンでの利用を想定しているようだ。
ギガバイトや玄人志向から製品も発表
製品発表と同時に、GT 430搭載製品も各社から発表されている。CFD販売は玄人志向ブランドから「GF-GT430-LE1GHD」(予想実売価格は7000円前後)と、ギガバイト社製品の「GV-N430OC-1GL」(予想実売価格は8500円前後)の2製品を発売する。GV-N430OC-1GLはオーバークロック仕様で、GPUを730MHzで動作させている。発売時期は、前者が10月12日以降、後者が10月中旬の予定。
