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物欲AVコモノ道 第68回

iPodを追撃! ラインナップを一新のウォークマンをチェック

2010年09月20日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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 上位モデルではデジタルアンプの「S-Master」を搭載し、さらに高精度なデジタルノイズキャンセリング機能を組み込んだ製品を投入するなど、ソニー「ウォークマン」の音に対するこだわりに惹かれているファンは少なくないだろう。

 「iPod」が相変わらず強力なライバルとして存在しているが、ウォークマンはその対抗軸として存在感を増しつつある。

 そうした中、ソニーからウォークマンの新製品が発表された(関連記事)。従来のXシリーズがラインナップから外れたことで現行の最上位モデルとなった「NW-A850」、ミドルレンジモデルながらデジタルノイズキャンセリング対応の「NW-S750」、そしてエントリーモデルである「NW-E050」の3モデルである。今回は、この3モデルについてレビューしていきたい。


高音質を追求した最上位モデルのAシリーズ

「NW-A850」

「NW-A850」。Aシリーズとしては新色となる「ロゼピンク」

 NW-A850はウォークマンのラインナップにおいて新たに最上位モデルとなる製品で、フルデジタルアンプ「S-Master」やデジタルノイズキャンセリングなどを従来のAシリーズから継承している。

 製品はメモリ容量によって、16GBの「NW-A855」と32GBの「NW-A856」、64GBを搭載した「NW-A857」との3つの製品がラインナップされる。容量以外の違いはない。11月13日発売で、予想実売価格は16GBモデルが2万4000円前後、32GBモデルで3万円前後、64GBモデルで4万円前後としている。

 機能強化点としては、カラオケ機能に加えて新たに「歌詞ピタ」に対応したことが挙げられる。ボーカルキャンセルに加え、キーコントロールが新たに追加されたほか、歌詞ピタを利用することで歌詞を見ながらカラオケが楽しめるようになった。

「おまかせチャンネル」はメニューから選べる

「おまかせチャンネル」はメニューから選べる

例えば朝の時間帯には「朝のおすすめ」が最初に表示される

例えば朝の時間帯には「朝のおすすめ」が最初に表示される

上下キーで別のおすすめを選択することも可能

上下キーで別のおすすめを選択することも可能

 12音解析技術を利用した「おまかせチャンネル」の搭載も注目したいポイントだ。音楽ライブラリの楽曲を「アクティブ」や「リラックス」、「メロウ」、「エモーショナル」など、気分に合わせて選択できるという機能である。

 利用するためには「x-アプリ」や「Content Transfer」といったアプリケーションをWindowsにインストールして利用するか、あるいは対応コンポの「NETJUKE」や「プレイステーション 3」を使って事前に解析を行ない、NW-A850に転送する。ただ、これらのデバイスで事前解析を行なわなかった場合でも、ウォークマン本体側での簡易解析で利用できる。

 音楽配信サービスを絡めた新たな取り組みとして特筆したいのは、moraと連係して使える「ちょい聴きmora」と呼ばれる機能である。これはmoraの試聴曲10曲を1つのパックに収めてウォークマンに転送し、外出先で試聴ができるという機能である。

 x-アプリ Ver.2.0以降で利用できる機能で、アーティストやジャンル、人気ランキングなど特定のテーマに基づいて選曲されたものが配信される。これをx-アプリ経由でウォークマンに転送し、外出先で聴けるというサービスだ。

 1曲あたりの長さに制限はあるものの、パックを転送しておけば外出先のちょっと空いた時間に新曲や人気曲をチェックできるのは嬉しい。またウォークマン上で購入予約が可能であり、PCに接続してx-アプリを起動すればmoraの買い物かごに投入されるという連係の仕組みも用意している。

 動画再生機能も引き続きサポートしている。再生できるのはMPEG-4/H.264、MPEG-4、WMV(DRM非対応)で、ソニー製BDレコーダーの「おでかけ転送」にも対応する。なお音楽フォーマットはMP3とWMA、ATRAC(Advanced Lossless含む)、AAC(DRM非対応)、リニアPCM、HE-AACとしている。

ノイズキャンセリングのオン/オフ切り替え

ノイズキャンセリングのオン/オフ切り替え

電車や航空機などのシチュエーションを選択。最適な効果でノイズをキャンセルできる

電車や航空機などのシチュエーションを選択。最適な効果でノイズをキャンセルできる

ノイズキャンセリングの効き具合も設定可能

ノイズキャンセリングの効き具合も設定可能

 音質は従来機を継承しているということで、S-Master搭載による解像感の高さを従来どおり味わえる。またデジタルノイズキャンセリングで、電車の中などでも音楽をじっくり楽しめるのも魅力である。従来モデルからの大幅な機能強化こそなかったが、デジタルオーディオプレーヤーに音質を求めているのであれば、ぜひ検討すべき1台だ。

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