おやつをあげるも……子供は苦手?
あまりに暑いので公園入口へ戻ってきて身体に水をかけていると、繁みの向こうに見え隠れする猫が。
人間は怖いけどお腹は空いた、という顔で、繁みから顔を出して鳴いてみたり、また隠れてみたり。
手に猫おやつを載せてそっと差し出してみると、ひょこっと出てきて、手から食べてくれる。ちょっとビビっているだけだったのだ。
その様子を見てた幼稚園児くらいの男の子が、自分もおやつをあげたい、という顔でこっちをじっと見てる。猫は恐がりだから脅かさないようにね、噛まれないよう餌は指先じゃなくて手の平に載せて、と少しだけ渡すと、その手から上手に食べるではないか。
その子はよほど嬉しかったようで、またあげたいという。でも嬉しくて不用意に猫に近づくものだから、相手がビビって引っ込んじゃう。猫は基本的に子供が嫌いだからね。子供が近づくと逃げるもの。手を出してじっと待っていればそろそろと出てきてくれるのだが、4~5歳児にそこまでの我慢は無理というもの。
残念ながら、お母さんに呼ばれちゃって終了。
猫も現金なもので、子供がいなくなると安心して出てくる。とことこと歩いて、ちょっと離れた場所に座ってこっちを見てる。
なぜそこで立ち止まるかな……理由はすぐにわかった。そこがちょうど木陰だからである。日向は急いで通り過ぎ、日陰に腰を下ろすのだ。
さすがにこの天気じゃ猫も暑くてしんどいもんな。もうあまりに暑くてまぶしくて、猫の目も極限まで小さく細くなっているんだから。
そういえば今回の猫写真もほとんどが日陰。夏の猫は日陰から出たがらないからしょうがないのである。
城ヶ島猫巡りはまだ続きます(次週へ)。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫。2010年4月27日発売)。twitterアカウントはogikubokei。ときどき猫動画をアップするYouTubeのアカウントもogikubokei。
*次回は2010年9月10日掲載予定
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