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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第25回

まだまだ現役のWindows XPを安全に使い続ける技

2010年08月03日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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Internet Explorerのアップデートは必須!

 一番古いWindows XPには、ウェブブラウザーにInternet Explorer 6(以下IE)が搭載されていた。今ではFirefoxやGoogle Chromeといった優秀なウェブブラウザーがあるので、IEを使わずにそれらを利用している人も多いだろう。しかし、それでもIEのアップデートは必ず行なわなければならない

 IEの機能はWindowsのエクスプローラーをはじめ、さまざまなアプリケーションで利用されている。IEのセキュリティーホールをそのまま放置しておくと、ウェブブラウザーとしては使っていなくても、トラブルに見舞われる可能性がある。もちろんウェブ閲覧で悪意のあるサイトを表示したら、目も当てられないことになる。

 例えば、2010年1月にアメリカの企業に対して行なわれたサイバー攻撃では、IE6のセキュリティーホールが使われている。それを受けて、内閣官房情報セキュリティーセンターは、政府機関で使われているIE6をIE8にアップデートする通達を出した。政府機関がIE7にさえアップデートしていなかったというのは驚きだが、事態の深刻さもうかがえる。

 Windows XPにSP3をインストールすると、IE6のバージョンも「6.0.2900~、SP3」のようにアップデートはされる。しかし、特にセキュリティー機能が強化されているわけではない。IE8のインストールは必須だ。IE8はWindows Updateで自動更新できるが、うまくいかないなら「Windows XP 向け Windows Internet Explorer 8」からインストールファイルをダウンロードしよう。

XPにもIE8をインストールしよう

XPにもIE8をインストールしよう

 さらに、Adobe Flash Playerも最新の状態にしておく必要がある。こちらもFirefoxなどでアップデートしただけでは、IE側は更新されないので不十分。IE8でもアップデートしておくこと。

Flashも不正アクセスの足がかりにされるので要注意

Flashも不正アクセスの足がかりにされるので要注意

 ちなみに、2010年4月にはIE9のプラットフォームプレビュー版が公開されたが、Windows XPはサポートされないとのこと。残念だ。


セキュリティーはさらに注意が必要

 Windows XPの話題はもうあまり取り上げられなくなったが、セキュリティーホールを狙うツールはどんどん広まっているし、新しい攻撃手法も現れている。セキュリティーソフトの導入は必須で、しっかりとした運用が必要だ。

 まずファイアウォール機能は必ず有効にすること。「KINGSOFT Internet Security U SP1」のようなフリーソフトを利用してもいいが、Windows XP SP3標準の機能でもとりあえずOK。これだけでも、不正アクセスはずいぶんシャットアウトできる。

ファイアウォールは必須

ファイアウォールは必須

 さらにウイルス対策のために、ウイルス対策のセキュリティーソフトも入れておく。セキュリティー機能を満載した有料ソフトなら安心だが、フリーソフトでも同じレベルの防御が可能だ。フリーソフトなら、高機能な「Avast! Home Edition」や、メールサポートが受けられる「Microsoft Security Essentials」、ウイルス検出率が高く動作が軽快な「AVG Anti-Virus Free Edition」などがお勧めだ。

 さらに、必ず自動更新機能と常駐機能を有効にしておき、常に最新の状態にしておくのが重要だ。これで通常のウイルスはほぼ検出できる。

フリーのウイルス対策ソフト

フリーのウイルス対策ソフトでも検出率は高い(画面はAvast!)

 なお、「Winny」や「Share」、「Perfect Dark」といったP2Pファイル共有ソフトを使っている場合、どんなセキュリティー対策も無意味になることが多い。膨大な数のウイルスが蔓延しているうえ、ファイルの偽装テクニックも向上している。OSのバージョンを問わず、これらは使わないことが最高の防御手段だ。

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