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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第18回

Windowsユーザーが気兼ねなくMacに乗り換える技

2010年06月15日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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メール、ウェブ、Officeソフトを使う

 Mac OS Xの場合、ウェブブラウザーは「Safari」が標準でインストールされているが、「Firefox」や「Google Chrome」も公開されている。どれも最新版は高性能なので、好みのウェブブラウザーを利用できる。iPhoneやiPadはFlash非対応で物議を醸しているが、Mac用ではFlashも問題なく利用できる。

 Safariを起動して驚くのは、文字がきれいなこと。アンチエイリアス効果によりエッジが滑らかで、Windowsの見慣れたフォントが味気なく感じるほどだ。Windows版のSafariも美しい表示が可能だが、Mac版での表示のほうがさらに美しい。

Mac版のSafari

文字表示がきれいで視認性に優れたMac版の「Safari」

 メールソフトには「Mail」を搭載。迷惑メール除去機能や振り分け機能、RSSなど基本機能はひととおり網羅している。もちろん、POP接続に加えて、IMAP接続にも対応している。

 Windowsで使っていたメールのデータ移行はやや手間がかかる。筆者は昔から、すべてのメールをGmailでも読み込んでいるので、過去のメールはGmailに任せることにしている。どうしても移行したいなら、WindowsとMacの両方で公開されている「Thunderbird」を利用してみよう。

標準メーラーの「Mail.app」

標準メーラーの「Mail.app」。画面はRSSリーダーの記事を表示しているところ

 マイクロソフトのOfficeをビジネスで使っている人は多いだろう。Macでは「Microsoft Office 2008 for Mac」が発売されており、高いレベルで互換性が保たれている。「Office 2007」で採用されたリボンインターフェースは搭載されておらず、Macらしい操作性が魅力だ。Excelのマクロを多用していない限りは、不満なく利用できるだろう。

 ちなみに、「Office 2010」は17日に発売されるが、「Office for Mac 2011」も年内に発売予定だ。Windowsで評判の悪いリボンインターフェースが搭載されるが、「Outlook for Mac」を同梱し、WindowsマシンからのPSTファイルのインポートに対応するのはうれしいところ。どうしてもOfficeのフル機能を使いたいなら、前出の仮想OSソフトやBootCampを利用してWindows上で動作させよう。

Microsoft Office 2008 for Mac

Microsoft Office 2008 for Mac

Office for Mac 2011

2010年に登場予定の「Office for Mac 2011」


ファイルシステムと文字化けに注意

 Mac OSとWindowsでは、対応するファイルシステムが異なる。WindowsではHDDのファイルシステムに「NTFS」が使われている。しかし、MacからはNTFSボリュームにアクセスできないのだ。一方、MacOSで標準で使われる「HFS+」というファイルシステムは、Windowsで読み込めない。

 だが、「FAT32」なら両方からアクセスできる。USBメモリーや外付けHDDなどはFAT32でフォーマットすればいい。Windows上では32GB以上のストレージをFAT32形式でフォーマットできないし、OSのインストールもできない。メディアのフォーマットはMacで作業しよう。

 ちなみに、ネットワーク経由でファイルを共有するなら、ファイルシステムは関係ない。HDDを共有しない限りは、意識せずに済むだろう。

 もうひとつ、WindowsとMac間で注意したいのが文字化けだ。「UTF-8」という文字コードだと、Windowsで開いたときに文字化けする可能性がある。メールやテキストファイルを扱う際には「日本語 (Windows, DOS)」や「Shift JIS」といった形式にするといい。

 圧縮ファイルも文字化けしやすいが、「MacWinZipper」というツールを使えば問題なし。Windowsで解凍したときにゴミファイルが作られることもなくお勧めだ。

MacWinZipper

「MacWinZipper」なら文字化けなしに、ドラッグ&ドロップでZIP圧縮できる

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