Intel製CPUのラインナップ
ローエンドからハイエンドまで隙間なく用意しているIntelだが、以下のセグメントに分かれる。
(1)Core i7(ハイエンド)
(2)Core i5/i3(ミドルレンジ)
(3)LGA775のCore 2シリーズ、Celeron、Pentium
少々複雑なのが、価格的にオーバーラップするCore i5/i3とCore 2 Quad/Core 2 Duoだ。いずれも1万5000円~3万円の間に収まっているため、購入時にどれを選んでいいのか迷うかもしれない。もし新規に購入するのであればCore iシリーズを、既存のシステムからのアップグレードならCore 2シリーズをオススメする。
Core i7
Core i7には2つのソケットがある。一つはLGA1366でCore i7-900シリーズが該当し、メモリがトリプルチャネルとなっている。続いてLGA1156で登場したのが、Core i7-800シリーズでメモリは従来のデュアルチャネルアクセスとなっているのが特徴だ。使用可能なメモリはマザーボードに依然せず、DDR3メモリを使う必要がある。
またモデルによって、45nm製品と32nm製品があるが、すべてHyper-Threadingに対応している。そのため物理的なコア数は4または6だが、同時実行できるスレッド数は、それぞれ8また12となっているハイエンドCPUだ。OSのサポートだが、通常販売されているWindows 7であれば、どのエディションでも論理CPUは256個までサポートされているため、6コア12スレッドのi7-980X Extreme Editionでも問題なく使うことができる。
Core i7シリーズのラインナップ | |||||||
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CPU | Core i7 | ||||||
980X EE | 975 EE | 960 | 930 | 870 | 860 | 860S | |
CPUソケット | LGA1366 | LGA1156 | |||||
開発コード | Gulftown | Bloomfield | Lynnfield | ||||
プロセスルール | 32nm | 45nm | |||||
コア数 | 6 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
Hyper-Threading | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
論理CPU数 | 12 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 | 8 |
CPUクロック | 3.33GHz | 3.33GHz | 3.20GHz | 2.80GHz | 2.93GHz | 2.80GHz | 2.53GHz |
Turbo Boost時 | 3.60GHz | 3.60GHz | 3.46GHz | 2.93GHz | 3.60GHz | 3.46GHz | 3.20GHz |
L2キャッシュ | 256KB×6 | 256KB×4 | |||||
L3キャッシュ | 12MB | 8MB | |||||
TDP | 130W | 130W | 130W | 130W | 95W | 95W | 82W |
この中で、「Extreme Edition」のみが、CPU倍率のロックが外されており、CPU倍率を自由に変更することが可能となっている。今後増えるラインナップにおいてもExtreme Editionの文字があれば、そのCPUは倍率変更が可能なCPUという認識で間違いはない。とはいえ、今後ミドルレンジモデルにおいても倍率変更モデルが登場するという話もある。
なおi7-920およびi7-950はすでに生産中止となり、その後継としてi7-930、i7-960が登場している。
Core i7のマザーボード
Core i7で選択できるチップセットは、LGA1366がIntel X58 Express、LGA1156は主にIntel H55 ExpressまたはIntel H57 Express、Intel P55 Expressの3つから選ぶことになる。またメモリ増設はLGA1366が3枚単位、LGA1156が2枚単位で、いずれもDDR3メモリを使用する。
Core i5/i3
Core i5およびCore i3は、すべてLGA1156となっているため、LGA1156ソケットのマザーボードであれば使用可能だ。
i5-750はクアッドコアだが、その他のi5-600シリーズおよびi3-500シリーズは全てデュアルコアとなっている。パフォーマンスではi5-750が有利だが、i5-600シリーズ、i3-500シリーズはHyper-Threadingに対応しているため、OS上からは4CPUとして認識される。内蔵GPUについては、あまりパフォーマンスは高くなく、自作派にとってそれほど魅力的ではないものの32nmプロセスで製造されているため、オーバークロックで遊べるという魅力もある。
またCore iシリーズではないものの、同じアークテクチャの廉価CPUとして「Pentium G6950」もラインナップされている。こちらもLGA1156でGPUを内蔵している。Hyper-Threadingに対応していないため、単なるデュアルコアCPUとなるが実売価格で9000円を下回っており、コストパフォーマンスは非常に良い。
Core i5/13のラインナップ | |||||||||
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CPU | Core i5 | Core i3 | Pentium | ||||||
750 | 670 | 661 | 660 | 650 | 540 | 530 | G6950 | ||
CPUソケット | LGA1156 | ||||||||
開発コード | Lynnfield | Clarkdale | |||||||
プロセスルール | 45nm | 32nm | |||||||
コア数 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | |
Hyper-Threading | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | |
論理CPU数 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | |
CPUクロック | 2.66GHz | 3.46GHz | 3.33GHz | 3.33GHz | 3.20GHz | 3.06GHz | 2.93GHz | 2.80GHz | |
Turbo Boost時 | 3.20GHz | 3.73GHz | 3.60GHz | 3.60GHz | 3.46GHz | - | - | - | |
L2キャッシュ | 256KB×4 | 256KB×2 | |||||||
L3キャッシュ | 8MB | 4MB | 3MB | ||||||
GPU内蔵 | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
GPUクロック | - | 733MHz | 900MHz | 733MHz | 733MHz | 733MHz | 733MHz | 533MHz | |
TDP | 95W | 73W | 87W | 73W | 73W | 73W | 73W | 73W |
Core i5/i3のマザーボード
i5-750以外は、GPUが統合されているため、GPU機能を使うためにマザーボード側にディスプレイ出力端子を備えている必要がある。具体的には、チップセットにIntel H55 ExpressやIntel H57 Expressを採用しているマザーボードを選べばOKだ。i5-750は、LGA1156ならどのマザーボードでも使用可能となっているが、Intel H55 ExpressやIntel H57 Expressのマザーボードでは、CPU温度が高く表示されたりするため注意が必要だ。購入前にマザーボードメーカーのWebサイトにて、CPU対応リストを確認しておきたい。
LGA1156のため、メモリは2枚単位での増設となりDDR3メモリを使用する。
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