「タイムイーター」の異名を持つタワー・ディフェンス
古くはファミコン版「ウィザードリィ」、最近では「モンスターハンター」と、ゲームライター→ゲーム雑誌編集者→ゲーム雑誌編集長→ゲームライター(振り出しに戻った?)などという不埒かつ不健康な経歴を歩んできた人間ですから、人生の、いったいどれだけの割合の時間をゲームに突っ込んできたかは考えたくもないわけですが、iPhoneのタワー・ディフェンスも、これまた破滅的に時間を奪っていきます。
そもそも、タワー・ディフェンスは押し寄せる敵を、あらかじめ配置した自軍ユニットで撃退するということがゲーム性の基本ですから、自分がどんなにうまくやったとしても、プレイ時間を短縮するということはまずできないわけですね、当然。
時間経過は敵任せな側面が強いわけです。そういうワケなので、たいていのタワー・ディフェンスには倍速モードが用意されています(笑)。そりゃ、気がつけば朝が昼になり昼が夜になって夜が明けるのも無理はない。
あえて1本選ぶなら「Field Runners」
と、いきなりネガティブげなことを書きましたが、タワー・ディフェンスが非常に面白いゲームジャンルであることは間違いないところです。また、コンシューマゲームの世界ではまだまだ一般的ではないので、僕が紹介したゲーム好きの方々は、ことごとくハマってもいきました。ぜひ! 読者のみなさんにも「時間には十分どころか十二分に御注意」いただいて、プレイしてみてもらいたいと思います。
1ページ目には僕がハマってきた6本のタイトルを挙げさせていただいてますが、実際には合計すると20本くらいのタワー・ディフェンスを触ってきていましてorz そんな中から、ここでは選びに選んで1本だけ、おすすめしてみたいと思います。と……なると、やっぱりなんだかんだで安定感の高い「Field Runners」ですね(iTunes Storeで見る)。
上にも書きましたが、タワー・ディフェンスというジャンルを広めた傑作タイトルです。去年の秋にバージョンアップがありまして、OpenFeintに対応し、2つの新マップも追加されましたから、遊びがいはぐん! と上がっています。
ただ、いわゆる迷路型(敵の進軍ルートが決まっているものを通路型、自軍ユニットで敵を導くものを迷路型といいます)なので、初心者は戸惑う部分もあるかもしれません。まず最初は一番安い武器を敵の出口付近から並べていき、敵が通っていく通路を作っていきましょう。フィールド全面を使って、うねうねと、少しでも長く武器と武器の間を通らせればいいわけです。
ただ一点、注意しなければいけないのは航空機系のユニットです。戦闘機やヘリは自軍ユニットの上空を飛んでいってしまうので、そのルート上(マップの中央です)だけは、先回りしてミサイル等の強力な武器を配置しておきましょう。少しでも長い迷路のような通路を作ること、対航空機を意識して少しだけ先回りしてマップ中央のライン上にミサイルなどを配置すること。
この2点が最初から分かっているだけで、プレイの結果はずいぶん変わってくるはずです……あ、なんか偉そうに書いてるなぁ、俺。
いや、それにしても……最近はけっこうがまんしてたのに、この記事のためにまたタワー・ディフェンス熱が再燃してきました。いかん……いかんから……ほんとに……。
※この記事は電撃ゲームス2月19日発売号に掲載されたものです。
筆者紹介──倉西誠一
石川県金沢市出身の元・電撃PlayStation編集長。著書は「モンスターハンター」シリーズのプレイログである「狩られ道」「狩られ道豪黒毛」(いずれもアスキー・メディアワークス)だが、最近はすっかりiPhoneゲーマー。Twitterアカウントはkararemichi。