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OEMメーカーの枠を超え、大手に対抗する製品戦略とは

JUNOSスイッチでシスコに挑むブレード・ネットワーク

2010年02月03日 06時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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2月2日、ブレード・ネットワークは「ユニファイド・ファブリック・アーキテクチャ」を発表した。同日行なわれた発表会には、米本社の社長兼CEOのビクラム・メータ氏が登壇。同社製品の概要や戦略を語った。

ユニファイド・ファブリックはなぜ必要か?

ブレード・ネットワーク・テクノロジーズ(BLADE Network Technologies)社長兼CEROのビクラム・メータ氏(Vikram Mehta)氏

 ブレード・ネットワークは2006年に設立されたネットワーク機器ベンダーで、IBMやHP、NECなどに対するブレードサーバー用スイッチのOEM供給のほか、データセンター向け10GbE(10Gbps Ethernet)スイッチ「RackSwitch」シリーズの販売などを行なっている。データセンター向けの出荷実績は750万ポート以上で、10GbEスイッチの世界シェアは、シスコシステムズとHPに続く第3位だという。

 ユニファイドファブリックは、異なるネットワークを統合する技術だ。現在のデータセンターでは、ストレージネットワーク(SAN)とデータネットワーク(LAN)、さらにKVMスイッチなどが利用する管理用ネットワークなど、異なる種類のネットワークを存在している。しかし、これらを個別のケーブルやスイッチで運用していては、機器の価格が上がるだけでなく、ケーブルの本数が増加し、消費電力も高くなってしまう。また、オペレーションの負担もかかるため、結果的に管理コストが上がってしまう。これらのネットワークをEthernet上に統合し、単一の機器で運用するのが、ユニファイドファブリックというわけだ。

2008年より自社ブランドでの販売が始まったRackSwitchファミリー

 同社のユニファイド・ファブリック・アーキテクチャは、このユニファイドファブリックを実現するもので、

BLADEOS
RackSwitchなど同社製スイッチが搭載するネットワークOS
VMready
ネットワーク仮想化用のBLADEOSの拡張機能
vNIC
LANとSAN、管理ネットワークを1本のケーブルに統合するBLADEOSの拡張機能
Smart Server Control
ブレードサーバの管理を行なうCMDB(Configuration Management Database、構成管理データベース)ソフトウェア
FabricHarmony
HPの「OpenView」やIBMの「Tivoli」などのシステム運用管理ソフトウェアとの連携が可能な、ファブリック管理ソフトウェア

などで構成する。

ジュニパーと提携で、シスコに対抗

 BLADEOSはブレード・ネットワークが開発しているネットワークOSだが、2010年下半期より「JUNOS」を搭載するスイッチの提供を開始する。JUNOSはキャリア向けルーター大手であるジュニパーネットワークスのネットワークOSであり、世界で初めてブレード・ネットワークがライセンス提供を受けたという。これにより、ジュニパーネットのコアルータから、ブレード・ネットワークのエッジスイッチまで、JUNOSを搭載する製品がそろうことになる。

 提供を受ける理由は、シスコシステムズへの対抗だ。コアルータからエッジスイッチまで同一のネットワークOSを搭載する製品は、今までシスコしか出していなかった。そのため、ネットワークOSを統一したい場合は、シスコ製品を選しかなかったわけだ。これに対して、ブレード・ネットワークがJUNOS搭載スイッチを出すことで、シスコの独占状態を打破できるというわけだ。

JUNOS搭載スイッチでシスコの牙城に挑む

 なお、BLADEOSの開発は今後も継続する計画で、研究開発部門の人員強化や追加の投資を行なっていく。2010年以内に40GbE(40Gbps Ethernet)製品を、2011年から2012年には100GbE製品の提供を目指しているという。

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