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仮想化時代の定番バックアップになるか?

仮想化前提の新しいDR!ノベルの「PlateSpin Protect」

2009年12月15日 11時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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12月15日、ノベルは仮想化技術を用いた新しいディザスタリカバリ(DR:災害対策)製品「PlateSpin Protect」の最新版8.1を発表した。ノベル株式会社 営業本部 SEグループマネージャー 鈴木広紀氏にバックアップともレプリケーションとも異なるこのソフトのメリットについて聞いた。

仮想化変換ソフトを
DR対策に応用

ノベル株式会社 営業本部 SEグループマネージャー 鈴木弘紀氏

 PlateSpin Protectはノベルの仮想化ソリューションである「PlateSpin Workload Management」の一製品で、同社が8月に発表したPlateSpin Migrateをベースにしている。PlateSpin Migrateは仮想と物理の相互変換をダイナミックに行なうツールで、これをDRツールに活かしたのがPlateSpin Protectになる。今までの製品「仮想化対応」させたのではなく、「仮想化前提」のバックアップ製品を謳う。

 現状、DRにおけるデータ保護やサービス継続といった要件を満たすために、バックアップとレプリケーションという大きく2つのソリューションがある。だが、バックアップは確実だが、復旧に時間がかかり、取得頻度が長いためデータのロスが大きい。一方、レプリケーションは復旧までの時間は短いが、世代管理ができず、待機するサーバ機に載せるOSやソフトウェアのコストがかかるという問題もある。「レプリケーションソフトウェアは2つのマシンを完全同期するため、間違ってデータを削除してしまうことも多い。また、データベースの整合性を維持できなかったり、転送容量が多いといった弱点もありました」(鈴木氏)。

 これに対してPlateSpin Protectでは、本番環境と同じシステムを仮想マシン上に構築し、対象サーバーから定期的にデータを転送。障害時にはその仮想マシンを起動し、業務を継続することができる。

PlateSpin Protectの動作原理

 仮想化を前提としたきわめてシンプルな方法だが、物理・仮想を問わず、前述したバックアップやレプリケーションのデメリットを一気に解消できる。データはほぼ直前のものを戻すことができ、32世代までの世代管理も可能。WindowsのVSS(Volume Shadow Copy Service)を使うため、データの整合性も確実。差分データを圧縮して同期するので、送受信量も小さく抑えられる。

バックアップとレプリケーションの
いいとこ取り

 導入も容易だ。VMware ESX(i)を導入し、PlateSpin ProtectサーバーをWindows上にインストール。あとは保護対象となるサーバーを選択し、同期時間を設定すればよい。日本語化されたGUIツールが用意されており、設定もシンプルだ。

起動直後のPlateSpin Protectのメイン画面

保護を行う際のジョブの詳細

 PlateSpin Protectで、なにより大きいのがコスト面でのメリットだ。レプリケーションでは、レプリケーション先にOSとアプリケーションが必要になるが、PlateSpin Protectではあくまでバックアップイメージなので、ライセンスは不要。鈴木氏は「製品のライセンスが安いというより、構築するための必要がかからないという感じ。対象のサーバーを集約すればするほど、お得になります」とコストメリットについてこう語る。

 対象になるOSはWindows 2000 SP4以降。VSSを利用することから、保護対象のアプリケーションもExchange Server 2000以降、SQL Server 2000以降、Oracle 9i以降に限られる。

 PlateSpin Protectの価格はブロック転送の有無で異なり、なしの場合は約12万円、ありの場合が約23万円となっている(両者とも市場参考価格)。この市場には新規参入となるノベルだが、「今後は仮想化環境でのバックアップソフトの定番に育てたいと思います」(鈴木氏)と鼻息も荒い。

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