とはいえ基本はガチで男子です
―― 女性への憧れはありますか?
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りゃく そうですね。最近ではやぶうち優さんの『少女少年』※という、男の子が女の子と間違えられて芸能界デビューをするマンガとか、昔は『クリィミーマミ』※とか、『ミンキーモモ』※とかが好きでした。それで魔法で変身して女の子としてステージで歌うっていうのにも憧れていました。
※ 少女少年 : やぶうち優による少女マンガ。『小学五年生』『小学六年生』誌上で連載。小学生の少年が女装をして、アイドル歌手として活躍するという物語。
※ クリィミーマミ : 1983年放送のテレビアニメ「魔法少女クリィミーマミ」。主人公である10歳の少女・マミが魔法の力を借りて、16歳のアイドルに変身するという物語。
※ ミンキーモモ : 1982年放送のテレビアニメ「魔法のプリンセスミンキーモモ」。こちらもやはり魔法の力で大人に変身する少女がヒロインとして活躍する物語。
―― 今は、単純に女声を出したいだけですか? 女装はされません?
りゃく 俺も昔は女装コスプレやってたんですよ。20代前半くらいまで。さすがに髭の伸びが早くなってきて止めましたね。
―― 結構、みなさん女声を出すときは、女性みたいな身振り手振りがありますよね。やっぱり大事ですか。
ハイ でしょうね。心を女にするんです。そういう気持ちじゃないと耐えられないんですよ。女声を出していて、ふと素に戻ちゃったりすると、「うわー、何やっているんだ-」ってなります。
―― やや聞きづらいんですが、みなさん、セクシャルとしては男性なんですよね。
ハイ いや、ガンガン男ですよ。ラジオで話すのは大体下ネタですし。
―― 誤解されることとかはないんですか?
店長 俺が「ブルマ好き」って公言しているのも、俺はノーマルだからっていう意味もあるかも。
りゃく 俺はわざとヒゲを伸ばしているとこもありますね。その方が、映像と音声のギャップが面白いかなって思ったり(笑)。
▲りゃくさんが投稿した「女性疑惑が晴れない俺がとりあえずヒトカラで歌った曲を晒してみる」。現在、26万再生の人気動画
―― 皆さんの声を聴いて、女声を出したいと練習する「修行者」の方も多いですよね。
店長 いつも思うのが、何で女声を練習したい人がいるのか本当に分からないんですよ。得することがない。変な声って言われるし、電話出たらお母様ですかって言われるし。「いや、息子ですから!」みたいな。
りゃく 俺も大体「奥様ですか?」って言われるからね。
店長 ひどかったのは、何かの勧誘の電話が掛かってきて「お電話変わりました」って電話に出たら「え? 本当ですか?」って言われて「はい、そうですけど」って言ったら、鼻で笑われて「はっ、嘘でしょ」。なんてこともありました。
ハイ でも、それは「修行者」の人たちにとってみればうらやましいわけですよ。
店長 見た目は男で、女声しか出なくなると、どう思うって?
りゃく まあ店長は見た目も女だけど(笑)。