荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第126回

我が家の猫3匹の微妙な関係

先住の2匹の関係に変化が……

　問題は先住の2匹である。まずは「大五郎」（推定7歳）。敵愾心むき出しのくせに、ビビリなのだ。「にーに」が近づいてくると思いきり威嚇する。「にーに」はそんなのどこ吹く風、といった顔で、威嚇されてもぐいぐいと近づく。

　平然としてるつもりでも、しっぽはしっかり太い。戦闘態勢にはいると、身体を大きくみせようとするのか、毛が逆立ってしっぽがすごく太くなるのである。

「大五郎」のお気に入りの場所に上ろうとする「にーに」。追い返そうと威嚇する「大五郎」。一触即発。「にーに」のしっぽがいつもより太いっ（2009年9月 富士フイルム FinePix F70EXR）

　で、これ以上両者の距離が縮まると、「大五郎」がパニくって先に手を出すのだが、そこでとっくみあいの喧嘩になるかというと……ならずに、大五郎がわめきながら逃げるのである。思いきり喧嘩をして、互いにすっきりして仲直りして夕日に向かってがっちり握手……にはならないのだ。まあならんわな。

　夜中にそれをやられるとうるさくて近所迷惑なので、「にーに」は別の部屋に寝かしている。

　「かふか」（1歳）はもっぱら逃げる専門である。「にーに」と目が合うと、そそくさとカーテンの裏に逃げ込む。一目散に逃げる。

カーテンの裏に隠れた「かふか」。手前に少し見えてるのが「にーに」。「かふか」の耳がぺたんとなってるのに注目（2009年10月 キヤノン Powershot S90）

　「にーに」も慣れてきて、最近は「かふか」を追い詰めないようになった。よかったよかった。

　そうそう、「にーに」が来て変わったことがひとつある。「かふか」が「大五郎」にべったりになったのだ。以前の何倍もくっついてる。しまいには狭いベッドに無理矢理こんな感じに。

丸い猫ベッドに無理矢理はいる2匹……というか、「大五郎」がくつろいでるところに「かふか」が無理矢理割り込んだのである。ちょっと困った「大五郎」と気持ちよさそうな「かふか」（2009年10月 ニコン D90）

　この状況をどうしたもんかと困った顔の大五郎がおかしい。さてこの3匹、どうしましょうかねえ。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』（MdN）、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。

＊次回は11月13日掲載予定