G DATA Softwareは、ドイツで創立されたソフトウェア開発企業、G Data Software AG社の日本法人だ。同社の創立は2007年。以来、日本語版「G Dataインターネットセキュリティ」「アンチウイルス」などのローカライズ開発と発売を行なっている。
9月17日に同社の最新版となるセキュリティ対策ソフト「G Data インターネットセキュリティ2010」が発売された。同ソフトについて、日本法人代表取締役社長 Jag 山本氏、マーケティング本部本部長 滝本往人氏にお話をうかがった。
99.9%の検出率を叩き出す
秘訣は「パラレルエンジン」の搭載
── まず、G Dataインターネットセキュリティについてその特徴をお伺いできますか?
Jag山本氏(以下敬称略) G Dataインターネットセキュリティは、セキュリティ対策ソフトとしてシンプルな設計で動作が軽快でありながら、高性能であることが挙げられます。ユーザーはインストールしてほとんど何も設定しなくても高いセキュリティを確保出来ます。
── 「高いセキュリティ」を具体的に教えてください。
山本 セキュリティ対策ソフトの多くが、「検出率」を前面に押し出して製品をアピールしています。G Dataインターネットセキュリティも「ウイルス検出率99.9%」とパッケージやカタログに表記していますが、この数値は誇張ではありません。
他社の例ですと、たとえば「99.8%の検出率」と表記したとき、それはある特定の時点でのテスト結果に過ぎないことがあります。
滝本往人氏(以下敬称略) 小社では、セキュリティの高さを第三者の客観的な視点から調査しています。世界的にセキュリティ対策ソフトの比較検証を行なう機関や雑誌企画がいくつかあります。
著名なところでは「VirusBulletin」「PCworld」「ComputerBild」「ComputerWorld」「AV-Test.org」などが、定期的に調査を行なっているのですが、G Dataの場合は、その調査の定期的観測結果から「検出率99.9%」という数字を提示しています。
図のように、多くのセキュリティ対策ソフトは、調査のタイミングによって検出率が上下しています。その調査結果の中から、最も良かったときの数値を抜き出して「99.8%」のような表現をするわけです。小社の場合は、一回きりではなく何度かの結果をもって「99.9%の検出率」としているのです。
── どういった要因でその高いウイルス検出率をキープできるのでしょう?
山本 G Dataは、複数のウイルス検知エンジンを搭載することで世界最高水準のウイルス検出率を誇っています。
ワイルドリスト※1に強いエンジン。そしてヒューリスティック※2やビヘイビア※4などに強いエンジン。これで二つのパラレルエンジンなのですが、これに加えパンデミック監視※2を行って感染を瞬時にブロックする「アウトブレイクシールド」というクラウド型の技術などを併用しています。
特に後者は、1分間に6~7個のウイルスが生まれているという現状から見れば非常に重要な機能です。
※1 ワイルドリスト: 実際にユーザーから感染被害が報告されたコンピュータウイルスのリストのこと。
※2 ヒューリスティック分析: ファイルまたはオブジェクト中に、ウイルスに似た特徴を持ったコードを見つける手法。コードが一定の値を超えたときに「ウイルスの可能性がある」とフラグを立てる
※3 ビヘイビア分析: プログラムのバックグラウンド動作からウイルスなどの脅威を見つける手法。パターンファイルがない段階でも脅威をとらえることが出来る
※4 パンデミック: 限られた期間にあるウイルスが爆発的に感染、流行すること
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