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SonicWALL JAPAN PEAK PERFORMANCE 2009 in TOYAレポート その2

まさにガチンコ!SonicWALLの作戦会議をのぞく

2009年08月18日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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ソニックウォールのパートナー向けのイベント「SonicWALL JAPAN PEAK PERFORMANCE 2009 in TOYA」のレポートの2回目。1回目はソニックウォールの担当者が特定のテーマについて講演するセミナーのレポートだったが、2回目は販売代理店・リセラーなどが参加するラウンドテーブルというイベントを中心にお送りする。ベンダー、パートナーなどの意見がぶつかり合う白熱の作戦会議の様子を覗いてみよう。

会議は踊る!白熱のラウンドテーブルレポート

 ラウンドテーブルの会場には4つの円卓が用意され、それぞれ営業、技術、サポート、マーケティングというテーマでエグゼクティブ・担当者が常駐している。営業系テーブルにはマーヴィン・ブラフ氏やリチャード・ティン氏、技術系テーブルにはダグラス・ブロケット氏、サポート系テーブルにはアベイ・ソラプルカー氏といった各部門のバイスプレジデントが同席。そして各パートナーはラウンドテーブルという名前の通り、30分ごとに円卓を順々に回って、エグゼクティブ・担当者などがフィードバック、ディスカッションを行なう。担当はマーケティング系テーブルで、取材として参加したが、お客さんに直接関わる販売代理店・リセラーたちからの本音が次々と飛び出し、非常にエキサイティングであった。主要な課題は以下の通りだ。

グリーンIT・日本語化のアピールは?

ラウンドテーブルでは、4つのテーブルでそれぞれ異なるテーマでディスカッションが繰り広げられた

 たとえば、「ソニックウォールはグリーンITへのアピールが弱い」という意見は、どのグループからも共通に挙げられたテーマだ。昨今、省電力性能は必須の項目となりつつあり、アピールをきちんと行なっていないのは他社との比較で大きなマイナスになるという。「官公庁の案件ではそろそろグリーンITへの取り組みが必須項目になりつつある。現状の取り組みでもかまわないので、省電力性能や環境負荷に対する情報を出して欲しい」(一次販売代理店)という意見が出た。

 また、ドキュメントや技術情報、サポート情報の日本語化も、共通に掲げられた課題である。ソニックウォールは、古くからローカライズに非常に熱心に取り組んでおり、UTMのソフトウェアであるSonicOSもきちんと日本語化されている。また、ソニックウォールの技術者認定資格であるCSSAに関しても、先頃日本語化対応を行なった。プレスから見ればローカライズにきちんと力を入れているベンダーの1つだ。

 しかし、トラブル解決に有効なFAQ、マニュアルやデモサイトなどの有益なオンラインコンテンツはいまだ英語のまま。その結果、「日本支社に問い合わせると『マニュアルに書いてありますよ』といわれることがけっこうあるので、これらは可能な限り日本語化してほしい」(一次販売代理店)という要望が出てくることになる。この問題は本質的には翻訳にかけられるリソースの問題で、外資系のベンダーが必ずぶち当たる課題ではある。とはいえ、機械翻訳を部分的に導入するところもあり、工夫が問題解決を実現するのかもしれない。

新製品の導入やキャンペーンについて

マーケティング・広告関連のテーブルでは、新製品の導入やキャンペーン、広告などに関して論議された

 新製品導入時のキャンペーンに関しても、ベンダー側とパートナー側の意見は大きく分れていた。たとえばソニックウォールは、2009年4月に「SonicWALL TotalSecure TZ 210」というSOHO向け製品を発表し、6月までの期限キャンペーンとして、本体価格を19万8000円(初年度の保守費用、サブスクリプション費用込、税別)に割り引くというキャンペーンを行なった。しかし、このキャンペーンに関しても、「単純にパートナー側の実入りが少なくなる」(一次販売代理店)という意見が出た。一方で、「新製品の発表時に導入や乗り換えを促進させるため、こうしたキャンペーンを打つのは至極普通なこと」(都内のSIer)という声もあり、意見の集約は一筋縄ではいかない。

 その他、評価機の調達に関しても、白熱した論議が行なわれた。たとえば、販売代理店で実機を触れる前に新製品が発表され、せっかくエンドユーザーやリセラーが興味を持ってくれても、実機がないので、詳細な内容をお客様に伝えられない場合がある」と不満が漏れた。

 こうしたプレス発表のコントロールは、旧製品の在庫の数や新製品の調達時期などによって左右される。旧製品と同じ価格で高性能な新製品を購入できるとわかっていたら、やはり買い控えにつながってしまう。早すぎず、遅すぎずを実現する絶妙なタイミングが必要なわけだ。

首都圏と地方のギャップあり

 首都圏とそれ以外の地方とのギャップという面も討議された。多くのベンダーと同じく、ソニックウォールの日本でも売上の7~8割は首都圏の案件になっており、地方が弱い状況だ。こうした結果、特定の地域で販売代理店やリセラーにてこ入れが入ると、ブランド名の弱さが響いてしまうことがある。「このところ、ジュニパーの製品を指名するお客さんが増えている。そのため、地方自治体のホームページなど、安価なバナー広告の掲出を検討している」(青森のSIer)と話しているところもあった。

 その他、ソニックォールが力を入れるエンタープライズ系製品への取り組みについても意見交換が行なわれた。「ソニックウォール=SMBというイメージがある。エンタープライズの実績がないところに新規導入するのはやはり難しい」(リセラー)というのが実態。そのため、紙媒体などでのブランド戦略のほか、業界のトップを抑えること、ユーザー事例を積極的に取りに行くことなどの提案が出された。

サポート関連のテーブルがもっとも論議が白熱したとのこと

 このようにラウンドテーブルでは、さまざまな本音トークが飛び交い、時にベンダーとパートナーが厳しく対立することもあったようだ。特に大きな課題となっていたサポートに関して討議するテーブルでは、「ベンダー側の対応に関して、かなり感情的なやり取りになった」(リセラー)とのこと。

 だが、こうした担当者同士の直接のやり取りは、ベンダー、パートナーともに大きな収穫になるだろう。売上アップやシェアの獲得という共通の目標を持って、英知を集めて関係者が討議するというのは、きわめて重要なプロセスと感じられた。

(次ページ、担当も本音をぶつけてみた)


 

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