WebアプリとDBが危ない! 第6回
ライセンス体型変更でより安価になったWeb情報漏えい対策ツール
キヤノンIT、偽装ファイルの検出強化のWEBGUARDIAN
2009年06月23日 18時15分更新
キヤノンITソリューションズとNECソフトは6月23日、Web用の情報漏えい対策ツールの新バージョン「WEBGUARDIAN Version 3.4」の販売を7月7日より開始すると発表した。
WEBGUARDIANは、63カテゴリに分類されたURLデータベースによるアクセス制御に加え、送信データのコンテンツフィルタリングとアーカイブ機能を搭載。Webメール/メッセンジャー/掲示板/オンラインストレージなどに送信する全データの保存が可能な、内部統制の強化用の製品でもある。
今回のバージョンアップによる機能強化の1つは、ファイルタイプ判定機能の強化。これまでは、送信ファイルのフィルタリングにHTTPヘッダのMIME情報を利用していた。これに対し新バージョンでは、MIME情報だけでなく、ファイルの内容を実際に調査してファイルタイプを判定する機能が追加。これにより、ファイルの拡張子を偽装し、MIME情報を偽ったファイルのアップロードのブロックが可能になった。
新機能としては、個人情報検査機能が追加された。これは、送信データファイルに含まれる氏名や住所、電話番号などの個人情報をパターンマッチングで検出し、スコア付けする機能。スコア値をフィルタリング条件に設定し、一定以上のスコアに達するとファイルの送信を禁止するといった使い方が可能になる。
また、ライセンス価格体系が変更される。これまでは製品価格+年間保守料金(初年度より必須)という料金体系となっていた。たとえば、100ユーザーライセンスの場合、初年度の費用は112万7000円(製品価格が98万円、年間保守料金が14万7000円)で、次年度以降が14万7000円(年間保守料金のみ)であり、導入時のコストがやや割高だった。これに対し、新バージョンでは年間サブスクリプション方式を採用し、初年度費用が引き下げられる。100ユーザーライセンスであれば、初年度費用が40万円で次年度以降は20万円となるため、単純計算で、14年目までは新価格体系の方が安価となる。
加えて、管理サーバにも必要だったライセンス費用が不要になる。これによりライセンス費用はユーザー数のみに依存し、サーバ数が何台でも同じ価格になるという。
なお、WEBGUARDIANのバージョンアップに併せて、メールからの情報漏えいを防止する「GUARDIANWALL」もVersion 7.3となる。ただし、新バージョンは、管理操作画面の不具合修正などを行なったメンテナンスリリースであり、主要機能はVersion 7.2から変更はない。
この連載の記事
-
第14回
TECH
情報セキュリティのプロが語る「PCI DSS、はじめの一歩」 -
第13回
TECH
管理者に優しいペンタのWAF「WAPPLES」を支える技術 -
第12回
TECH
RSAらしさ満載のPCI DSS導入支援サービス -
第11回
TECH
情報元を抑えよ!DBセキュリティを先導する「FortiDB」 -
第10回
TECH
セミナーでわかったバラクーダとアップルの意外な共通点 -
第9回
TECH
今度のインパーバは金庫番+パトロールでDBを守る -
第8回
TECH
脆弱性監査も試用可能!フォーティネット、FortiDBを強化 -
第7回
TECH
高価なWAFはもういらない!SaaS型WAF「Scutum」の魅力 -
第5回
TECH
白黒はっきりつけたいWAFの最新事情 -
第4回
ネットワーク
雲の中にWAFを設置するアカマイの新サービス - この連載の一覧へ