コンパクトでもあなどれないレンズ
前機種の「DP1」のレンズ焦点距離は28mm相当(35ミリ換算)で風景や建築物の撮影に向いていたが、DP2ではレンズの焦点距離を41mm(35ミリ換算)とし、標準レンズに近い焦点距離となっておりポートレートやスナップに向いている。
そもそも標準レンズとは、撮像面の対角線長に近い数値の焦点距離を持ったレンズのことを指す。このDP2に搭載されているイメージセンサーの対角線長は24.86mmに対して、レンズ焦点距離は24.2mmとなっており、まさしく標準レンズといえる。
そして、通常であれば一眼レフのレンズに採用されるレトロフォーカスタイプのレンズ設計を採用して、像面湾曲や非点収差を抑え周辺光量の確保を目指している。コンパクトカメラに搭載するためのレンズとはいえ、さすがレンズメーカーのシグマだけあり、こだわりを感じる。
その代わりにレンズ全長は長くなってしまっている。電源のOFF時こそ見た目は往年のコンパクトカメラだが、電源をONにすると望遠ズームコンパクトカメラかと見間違えるほどレンズが伸びていく(実測で25mm程度)。
ちなみに、別売のフードアダプター「HA-21」(実売1900円前後)を使用すると、不要な光線をカットしつつ見た目が良くなるというメリットがあるので、このフードアダプターはカメラと同時に購入しておくべきだろう。