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独特のシャープな画像が魅力!

コンデジとは一味違うシグマ「DP2」

2009年05月28日 12時00分更新

文● 小林 伸、撮影協力:クラーク記念高校秋葉原ITキャンパス

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FOVEON X3センサー独特のシャープな画像

DP2背面

DP2背面。液晶モニターは2.5型(約23万ドット)

 FOVEON X3イメージセンサーのことを今更細かく書く必要はないと思われるが、同社のデジタル一眼レフ「SD14」と同じ撮像素子をコンパクトカメラのボディの中に押し込んだと考えればいい。

 単焦点という光学的にも無理のないレンズと大きな面積のイメージセンサーのおかげで、コンパクトカメラとは思えないような絞りの効果を得ることができる。さらに、FOVEON X3センサーの特徴的なローパスフィルターの無いシャープな画像と相まって、レンズ性能を引き出してくれる。 

 しかし、このカメラのコンセプトでもあるスナップやポートレートという、瞬間的なカメラ操作が求められる状況にAFのレスポンスは追いついていないのが残念なところ。

 DP1でもそうだったのだが、背面モニターでフレーミングしてシャッターを半押ししても、AF動作中のモニター画像はAF動作が終了するまで固まったままになる。また、その動作時間も1秒以上(条件によっても変わる)かかってしまう。

MFダイヤルの操作と実際のレンズの動作には違和感はなく、あとはピントの見やすさとフレーミングの両立が課題だろう

MFダイヤルの操作と実際のレンズの動作には違和感はなく、あとはピントの見やすさとフレーミングの両立が課題だろう

 もしも、スナップで使いたいのであれば、「MF」モードで目測してマニュアルフォーカスダイヤルを操作したほうがいいかもしれない。しかし、そんなカメラの使い方ができるのはバルナックライカを使った経験のある人でないとなかなか難しいだろう。

 マニュアルフォーカスの使い具合はダイヤルの操作感がスムーズでいいのだが、ピントの確認のために部分アップをすると画面全体で表示されてしまうため、フレーミングがわからなくなってしまう。他機種にあるような、中央の別フレームの中だけがアップされてピントの確認ができるような機能のほうがいいようにも感じた。

 操作系は少し独特で、他社のコンパクトカメラを使い慣れていると最初は少し戸惑うかもしれない。「QS(クイックセット)ボタン」内の設定内容変更などは設定値が一方向へしか変わっていかず、ボタンを複数回押すことが必要になる。もっとも、メニュー画面の階層へ下りずに済むことを考えると、慣れればDP2のほうがスムーズに操作できそうだ。

 そのほか、以前のDP1では撮影後、メディアへの画像の書き込み時間が長い上その間カメラは無反応になってしまうのだが、DP2ではこの時間は短縮されており、使いやすくなっている。

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