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インターネット閲覧に特化した新ジャンルの情報端末

WILLCOM NSの魅力にコッテリ迫る【前編】

2009年05月01日 16時00分更新

文● ヤシマノブユキ

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 システム手帳に挟まるという点で注目されているウィルコムの新製品「WILLCOM NS」(WS026T)は、インターネット閲覧に機能を絞った新ジャンルの情報端末である。

大きさを比較

左から2番目がWILLCOM NS。ケータイなどと大きさを比較した

 わずか11mmのスリムなボディーはコンパクトで、バイブルサイズ(95×170mm)のシステム手帳とともに持ち運べる。

 一方で、一般的なスマートフォンよりひとまわり大きな4.1インチワイドVGA液晶(480×800ドット)や感圧式タッチパネルを搭載する。さらにW-OAM対応W-SIMとIEEE802.11b/g準拠の無線LANという2種類の通信手段を備え、「ネットが見られる手帳」という製品コンセプトそのものが最大の特徴となっている。

サイズ自体はiPhoneよりは一回り大きいが、厚みはiPhoneの12.3mmに対して、11mmと薄いのでかさばらない

 OSにはW-ZERO3やWILLCOM 03とは異なり、WindowsCE 5.0を採用する。またデザイン的にスマートフォンのようにも見えるが、音声通話機能やモデム機能は搭載せず、純粋なネット端末なのである。ちなみに実証試験が始まった次世代高速通信サービス「WILLCOM CORE XGP」には対応しない。

 WILLCOM NSは、WS026Tという型番からもわかるように東芝製なのだが、東芝のネット端末といえば、ウィルコムの前身のDDIポケットが1999年2月に発売したメール専用端末「TEGACKY」(テガッキー)が想起される(発表会でも用意されていた)。それを考えると10年ぶりの復活と言えるかもしれない。

 組み込み用のWindows CEを用いるため、ユーザーが自由にアプリを追加することは基本的にできない。そのため、すでに搭載されている機能がどれくらい使えるかが問題となる。

 主な機能は3つ。フルブラウザによるPCサイトの表示、「jiglets」と呼ばれるミニアプリ群の利用とカスタマイズ、本体データフォルダもしくはmicroSDカードに保存した各種ファイル(PDF、BMP、PNG、JPEG、GIF、MHTML)の閲覧である。

本体下のメニューボタン

WILLCOM NSはタッチパネル操作が可能だが、もっとも基本的な操作は画面の下にある2つのボタンで行なう。左が「メニュー」ボタンで右が「戻る」ボタン

テガッキー

1999年2月に当時のDDIポケット各社から発売された文字電話端末「TEGACKY」(テガッキー)。幅85×奥行き16×高さ55mm/81gと手にスッポリと収まるサイズながら、約1000文字までのテキストと192×130ドットの手書き図形を送受信可能。月額基本料980円でメール送受信は10円/30秒だった。ちなみに1999年2月にはiモードもスタートしている

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