テレビ機能は“Media Center”に統合
キーボードは無線方式で、コンパクトなサイズ(幅303×奥行き195mm)になっている。またタッチパッドも搭載するので、別途マウスを使う必要もなく、ひざの上で操作が完結できるようになっている。
ワイヤレスキーボード。タッチパッドを搭載するほかFeliCaポートも内蔵する。 |
リモコンも付属しており、ボタン1つでランチャーソフトを立ち上げ、項目を選択することでウェブブラウズやテレビ視聴などを行なうことができる。さらにWindows Vista Home PremiumのWindows Media Centerにも対応しており、中央の緑のボタンを押すことで、Media Centerにアクセスできる。
付属のリモコン。中央には“Media Center”用リモコンでおなじみのWindowsのロゴ入りボタンがある。 |
リモコンの“VAIO”ボタン(十字キーの下)を押すと、デスクトップ画面上部に表示される「VAIO リモコンランチャー」。 |
ウェブブラウザーはVAIOオリジナルの「VAIOリモコンブラウザー」により、キーボードを使わずにリモコンのみで操作ができるようになっている。またテレビで見ることを考慮し、ブックマークに登録したお気に入りのウェブサイトをサムネイル表示する機能や、RSSを配信するサイトの更新情報を大きめの文字&写真つきで表示するRSSリーダーなども搭載する。
「VAIOリモコンブラウザー」の画面。リモコンの“メニュー”ボタンを押すと、画面右側に機能一覧が表示される。 |
“お気に入り”の表示。サムネイルはウェブの最新のページをイメージ化して表示している。” |
RSSの表示。一部本文を表示することもできる。 | ページ検索やURL入力もリモコンで可能。携帯電話のようなテンキー入力のほか、画面を見ながらの十字キーによる文字選択もできる。ちなみに“あ”と一文字入力するだけで候補が30個ほど表示される。 |
テレビ録画はWindows Media Centerの機能を使い、視聴はWindows Media Centerのメニューにある「Emotional Player(エモーションプレーヤー)」で行なえる。Emotional PlayerはVAIOオリジナルのもので、録画映像を解析してさまざまな表示を行なえる。たとえば5秒以上のテロップが流れた個所だけ抽出してインデックス表示させたり、CMだけを抽出して表示させる、といったことができる。特にCM抽出では、一部のCMに関して出演者などの情報を表示したり、関連ページ(商品ページや企業のページなど)を表示することも可能。ちなみにこれらの情報やリンクは、独自のデータベースに登録されており、抽出したCMをEmotional Playerが解析して特定した上で、インターネットを介して情報を取得する。
「Emotional Player」の番組表示。Media Centerで録画した番組がサムネイル付きで表示される。 |
Emotional Playerでテロップをインデックス表示しているところ(画像の一部にモザイク処理をかけています)。ニュースの見出しなどが一目でわかり、すぐに見たい映像の箇所までジャンプできる。 |
Emotional PlayerでCMを再生している時、リモコンの“#”ボタンを押すと商品のページへ、“*”ボタンを押すと企業のページが表示される。 |
リビングのテレビにパソコンの機能が付くというのは、使ってみるとかなり便利なものである。例えばテレビを見ているときに意味の分からない流行語が飛び出してきたり、CMに出演していた女の子が誰なのか知りたい、といった場合に即座にウェブブラウザーを立ち上げて調べることができる。
さらにTP1オリジナルの機能であるテロップ抽出機能やCM情報の参照などは、シーンを探す手間やCM情報を探す手間すら省いてくれる、かなり便利な機能だと感じた。
ワイヤレスLAN用のアンテナ。 | TP1用のACアダプター。意外にサイズが大きく、アダプターの長さは145mmほどある。 |
無線LAN対応スピーカーも登場
TP1の発表に合わせ、ソニーからWi-Fiオーディオ「VGF-WA1」が発表された。これもまた画期的な製品なので、併せて紹介しよう。
「VGF-WA1」。 |
VGF-WA1はひとことでいうと、無線LANに対応したスピーカーだ。無線LAN(IEEE 802.11b/g)対応のパソコンから音楽を受信し、内蔵のスピーカーで音を再生できる。VGF-WA1本体にはタッチパネルを装備し、接続しているパソコン内の音楽ファイルを表示し、再生操作をすることができる。パソコン側には「VAIO MEDIA Integrated Server Ver.6.0」「Windows Media Connect 2.0」などのソフトウェアを導入しておく必要がある。
なお、基本的には直接パソコンの無線LAN機能と(アドホック)接続することはできず、アクセスポイント(無線LAN対応ブロードバンドルーターなど)を経由して接続する必要があるが、同梱の“ワイヤレスアダプター”(USBスティックタイプの無線LANアダプター)をパソコンに接続することで、アクセスポイントなしでも音楽を飛ばすことが可能となる。
本体にはバッテリーを内蔵しており(連続駆動時間は約4時間)、いろいろな場所に持ち歩きながらでも音楽が聴けるのも特徴。またVGF-WA1単体でインターネットラジオ“Live365.com”のストリーミング放送を聴くことが可能で、さらに内蔵メモリー(128MB)にATRAC3などの曲データを収納でき、無線LANがつながっていない状態でも音楽再生が行なえる(曲データの転送にはパソコンが必要)。そのほか、外部入力(ステレオミニプラグ)も搭載しており、普通のスピーカーとしても利用できる。ちなみにスピーカー部には8cm・8Wのフルレンジユニットを2つ搭載し、クリアーなサウンドを実現できる。
実売想定価格は3万5000円。今回紹介したVGX-TP1はもちろん、ほかのVAIOや他社のパソコンとも接続が可能だ。なお、対応OSはWindows VistaおよびWindows XP(SP2以降)となっている。