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【IDF Japan 2005 Vol.4】デュアルコアCPUのプラットフォームの姿が明らかに――IDF-Jにてマルチコア技術についてのセミナーを開催

2005年04月09日 15時57分更新

文● 編集部 小西利明

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インテル・シニアフェロー兼デジタル・エンタープライズ事業本部CTO兼プラットフォーム・プランニング、アーキテクチャ&テクノロジ担当ディレクターのスティーブ・パウロスキ氏 展示会場でデジタルホームのデモを行なっていたデュアルコアCPUを搭載するデモマシン。Pentiumエクストリーム・エディションとIntel 955X Expressチップセットを搭載する
インテル・シニアフェロー兼デジタル・エンタープライズ事業本部CTO兼プラットフォーム・プランニング、アーキテクチャ&テクノロジ担当ディレクターのスティーブ・パウロスキ氏展示会場でデジタルホームのデモを行なっていたデュアルコアCPUを搭載するデモマシン。Pentiumエクストリーム・エディションとIntel 955X Expressチップセットを搭載する

8日に終了したインテル(株)主催の開発者向け会議“インテル・デベロッパ・フォーラム Japan 2005”(IDF-J)では、多くの技術トラックや報道関係者向けセミナーが行なわれた。ここでは今回のIDF-Jでの話題の中心とも言える、マルチコア技術に関するセミナーについてレポートする。セミナーでは米インテル社のマルチコアCPUに関するロードマップと、今年第2四半期に登場が予定されている同社初のデュアルコアCPUのプラットフォームの詳細についてが公表された。

“インテル マルチコア・テクノロジの最新動向”と題して行なわれたセミナーでは、インテル・シニアフェロー兼デジタル・エンタープライズ事業本部CTO兼プラットフォーム・プランニング、アーキテクチャ&テクノロジ担当ディレクターのスティーブ・パウロスキ(Stephen S.Pawlowski)氏により、まずマルチコアプラットフォームの計画などが示された。パウロスキ氏はマルチコアプラットフォームの目的について、ムーアの法則に従って高集積化が進む半導体技術により、処理能力の大幅な向上させるのが目的としている。

パウロスキ氏が示したi486以降のインテルのCPUの進化の系譜。パイプライン化やスーパースケーラーを経て、ハイパースレッディング、その先にある技術がマルチコアとしている
パウロスキ氏が示したi486以降のインテルのCPUの進化の系譜。パイプライン化やスーパースケーラーを経て、ハイパースレッディング、その先にある技術がマルチコアとしている

パウロスキ氏が示したマルチコアCPUや対応プラットフォームのロードマップは、3月に米国サンフランシスコで開催された“Intel Developer Forum 2005(IDF 2005)”で公開された情報を元にしたもので、3月15日に日本で開催された“インテル デジタル エンタープライズ アップデート ミーティング”でのロードマップと比べても、特に目新しい点はなかった。かいつまんで説明すると、2005年のロードマップではマルチプロセッサーシステム向けのItanium2では“Montecito(モンテシト)”、デュアルプロセッサーシステム向けItanium2では“Millington(ミリントン)”、そしてデスクトップパソコン向けには“Pentiumエクストリーム・エディション”と“Smithfield(スミスフィールド)”といったデュアルコアCPUがリリースされる。Smithfieldは“Pentium Dプロセッサー”という名前になる。パウロスキ氏は現在すべてのセグメントで15以上のマルチコアCPUのプロジェクトが進行していて、2006年中にはデスクトップとモバイル分野に出荷されるCPUの70%が、またサーバー分野の80%がマルチコアになるという同社の予測を示した。

マルチコアCPUのロードマップ。緑色の部分がマルチコアCPUで、2006年にはバリューセグメント向けデスクトップをのぞく全セグメントがマルチコアになる マルチコアプラットフォームのロードマップ。ホーム向けデスクトップは“Anchor Creek”、オフィス向けデスクトップは“Lyndon”と呼ばれるプラットフォームを採用する。どちらも同じPentium DとIntel 945/955チップセットで構成される
マルチコアCPUのロードマップ。緑色の部分がマルチコアCPUで、2006年にはバリューセグメント向けデスクトップをのぞく全セグメントがマルチコアになるマルチコアプラットフォームのロードマップ。ホーム向けデスクトップは“Anchor Creek”、オフィス向けデスクトップは“Lyndon”と呼ばれるプラットフォームを採用する。どちらも同じPentium DとIntel 945/955チップセットで構成される

パウロスキ氏のセミナーでは、今年第2四半期中に発表される予定の、インテルが初めて出荷するデュアルコアCPU“Pentiumエクストリーム・エディション”を使ったパフォーマンスデモが披露された。CPUの正式名称は『インテルPentiumプロセッサ エクストリーム・エディション 840』で、名前にあるとおりプロセッサナンバーは840。注意していただきたいのは、名称が“Pentium 4”でも“Pentium D”でもなく、“Pentiumエクストリーム・エディション”である点だ。主な仕様を以下に示す。なお対応するチップセットは、同時期に登場する予定のIntel 955X Expressチップセットとされている。

     
  • クロック周波数:3.20GHz
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  • 内蔵2次キャッシュ容量:2MB(各コアに1MBずつ)
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  • システムバスクロック周波数:800MHz
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  • ハイパースレッディングテクノロジ(HT)対応
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  • 64bit拡張技術(EM64T)対応
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  • エグゼキュート・ディスエイブル・ビット(NXbit)対応
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  • 製造プロセス:90nm
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  • トランジスター数:約2億3000万個
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  • ダイサイズ:約206mm2
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  • パッケージ:LGA775

デュアルコアに加えてHTにも対応しているため、OSから見える論理プロセッサー数はなんと4つ! セミナーで披露されたデモでも、Windows XPのタスクマネージャーにCPUメーターが4つ並んでいる様子が示された。Pentium DではHTはサポートされないことが公表されているので、デュアルコア+HTは(デスクトップパソコン向けCPUでは)Pentiumエクストリーム・エディションだけの特権的な仕様ということになる。一方でクロック周波数は3.2GHzと低い。現在同社で最速のCPUはPentium 4 570J-3.80GHzであるため、クロック的にはかなり低く抑えられている。デュアルコアCPUでは熱の問題でそれほどクロックが上がらないとは言われていたが、それを実証した形だ。2次キャッシュメモリー容量は、Pentium 4 6xxシリーズと同じ2MBだが、それぞれのコアが1MBずつ独立した2次キャッシュを備えた形であり、その意味ではむしろキャッシュメモリー容量は減っている。この点について質疑応答で指摘されたパウロスキ氏は、「ダイサイズとのトレードオフになる」と答え、コスト面でのダイサイズの限界による仕様であることを認めた。またPentium 4 6xxシリーズで搭載された、“拡張版SpeedStepテクノロジ(EIST)”のような省電力機能も持たない。Pentium 4エクストリーム・エディションもパフォーマンスを最優先して省電力機能は備えていないので、この点は従来どおりである。

  IDF-Jの展示会場のマシンにあったPentiumエクストリーム・エディションのロゴマーク
Pentiumエクストリーム・エディションの主な仕様と内部構造のラフイメージ図IDF-Jの展示会場のマシンにあったPentiumエクストリーム・エディションのロゴマーク

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