本日午前10時、名古屋市中区栄に日本で3番目となる米アップルコンピュータ社の直営店“Apple Store,Nagoya sakae(アップルストア名古屋栄)”がオープンした。アップルストアは世界に101店舗あるが、同店は102店舗目となる。立地は名古屋の繁華街ともいえる場所で、同店の前には百貨店の松坂屋やパルコなどがあり賑わいをみせている地域のひとつだ。
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本日オープンした“Apple Store,Nagoya sakae(アップルストア名古屋栄)” | 大津通沿いのビルの1階と2階を占める。向かいは松坂屋がある |
同店舗の1階床面積は260m2、2階は220m2となっており1階は“アップルストア銀座”よりも広い。正面入り口を入ると、まず視界に入るのが“アップルストア心斎橋”にも採用されていたガラスの階段だ。そしてその正面に専門知識を持ったスタッフが応対する“ジーニアスバー(Genius Bar)”が配置されている。他の2店舗との違いは、イベントやセミナー開催用の“シアター”がないことだ。にもかかわらず、この日はさっそくイベントスケジュールを記載した冊子“イベントカレンダー”が配布されていた。広報によると「製品を展示しているテーブルや空いているスペースを活用しながら自然な形で行なう」とのこと。
さて、直営店のオープン時に行列ができるのは恒例となっているが、今回も約2000人が並んだ。行列はアップルストア名古屋栄前を走る大津通沿いに続き、2ブロック先を曲がってさらに500メートル以上続いていた。この日は報道関係者も大勢おり、地元のテレビ局などは全局かけつけていた。晴天の割には気温が低く、報道陣は身震いしながら取材にあたった。
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恒例となった行列 | オープン時には約2000人が並んだ |
驚いたのは先頭の人が2日前から徹夜で並んでいたことだ。その周囲にいた人たちに「寝袋でも持ってきたのか?」「寒くはなかったか?」など質問してみたが、「寝袋を持ってきた人もいるし、テントを持ってきた人もいる」と回答した。
今回のオープンが他の直営店のそれと違ったのは、愛知県知事の神田真秋氏が現場にかけつけた点だ。同県の観光課が外資系企業の誘致に積極的なこともあり、昨年10月に知事は米アップルコンピュータ社を訪問していたという。オープン15分前に行なわれたテープカットに際して知事は「(アップルストアは)この地域のにぎわい活力につながるものと期待している」とコメントした。
神田知事によるテープカットが終わると、並んでいた人たちがどっと入ってきた(といっても混乱を避けるため30人ずつの制限入場だったが)。ほとんどの人の目当ては先日販売開始となった『iPod shuffle』だ。店内にはメモリー容量512MB版と1GBの2種類とも用意されており、テーブルや棚に積み上げられていたが、実は数十台しかなかった。購入できる台数は1人2台と事前にアナウンスされており、ほとんどの人が1GB版を求めてiPod shuffleの棚に押し寄せて混乱する状況も。「押さないで~」「うわ~」など悲痛な叫び声のなか、1GBモデルは2分で完売してしまったという。512MB版も1時間で売り切れで、2000人が入手するのはとても無理な状態だった。
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ガラスの階段にスタッフがずらりと並び客を歓迎 | 人々はiPod shuffleの並んでいる棚へ | |
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「押さないで~」の叫び声も | レジも戦闘態勢へ。撮影するのもやっとの状態 |
来店者が『Mac mini』の存在に気がついたのは、そんな騒ぎが収まってしばらくしてからだ。すでに何台もアップル製品を持ているという女性は、Mac miniを見ながら「価格的にも安いし、遊びで1台もっててもいいかなという気になる」とコメントした。店内にはこの日、2台のMac miniが動作可能な状態で展示されていた。
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店内にはMac miniが2台展示されていた |
