【ワイヤレスジャパン2004 Vol.7】KDDI、“au design project”のセミナーを実施――“info.bar”“talby”ほかデザインを一挙紹介
2004年07月23日 23時40分更新
KDDI(株)のブースでは特設ステージを用意し、地上デジタルテレビ放送受信携帯電話機や、定額制サービスなど、7つのセミナーを連日開催した。各回とも参加費は無料で、マーケティング/開発を担当する現場のスタッフが30分程度、サービス/製品/技術の紹介を、開発秘話や苦労話などを交えて行なった。
マーケティング統括部 プロモーション推進グループ 砂原 哲氏 | 2001年から2002年にかけて発表された深澤直人氏のデザインによる“info.bar”。昨年秋に発売されたINFOBARの前身 |
ファッション性と携帯/PDAの機能的融合がテーマだったINFOBAR
マーケティング統括部 プロモーション推進グループ 砂原 哲氏によるセミナー“メイキング オブ au design project”では、『INFOBAR』を生んだデザイン開発事業“au design project”のこれまでの過程が、写真で紹介された。新しいデザインや製品化のスケジュールなどの発表はなかったが、これまで展示会等で紹介されたデザインを、一挙に見ることができた。
au design projectの前身となるデザイン開発事業から、デザインコンセプトが初めて一般に紹介されたのは、2001年5月に開催された“ビジネスシヨウ2001 TOKYO”でのこと。このときは、デザイナーの深澤直人氏による“info.bar”のデザインモックアップが展示された。
深澤氏とのコラボレーションによるデザインコンセプトで、KDDIが当初掲げたコンセプトは(1)ファッションとしての価値を持つ携帯電話、(2)PDAの機能と携帯の機能を融合した携帯電話――の2つ。これらの要求を満たすものとして、深澤氏はレゴブロックで作られたデザイン案を提示したものという。これがinfo.bar(後のINFOBAR)の原型になる。
“rotary”(ロータリー) | “wearable”(ウェアラブル) | |
2001年に発表されたrotaryとwearableは、カシオ計算機(株)の“G-Shock”の初期のモデルを手がけたことで知られる二階堂 隆氏がデザインを担当した |
“GRAPPA”(グラッパ) | GRAPPA 002 | |
2001年に発表されたGRAPPAシリーズは、 韓国MUTECH社の電話機のデザインで知られる岩崎一郎氏が手がけた。auの携帯電話『A5405SA』のデザインも同氏 |
“ishicoro”(イシコロ) | LEDを内蔵したishicoroのデザインモックアップ | |
2002年に発表されたishicoroは、深澤氏がデザインしたもの。東京の多摩川の石をかたどって製作された、“自然が作ったそのままの形”がコンセプトのモデル |
“apollo”(アポロ) | “apollo 02”。文字ボタンが自由に並べられる | |
2002年に製作され、2003年に発表されたapolloシリーズは、グラフィックデザイナーの東泉(ひがしいずみ)一郎氏がデザイン |
砂原氏がINFOBARのプロジェクトを通じて最も感動したのは「日本の技術のすごさ」だという。「当然最初は『無理だ』という話も出ますが、理想的なデザインを目指し、素材であるとか塗装であるとか、エンジニアが常識では考えられない工夫をして実現するさまを見て、すごいなと思いました」(砂原氏)
“CDMA 1X WIN”対応3機種の体験コーナー | 開発中の地上デジタルテレビ放送の受信に対応した携帯電話 | |
そのほか、KDDIブースで特に人気を集めていたのが、今月発表されたばかりの『W21SA』ほか“CDMA 1X WIN”対応3機種の体験コーナーと、5月に発表された地上デジタルテレビ放送の受信に対応した開発中の携帯電話 |