WinDVR3&付属リモコンで
快適なTV視聴環境を提供
TVを視るだけでなく録画もしたいのならWindowsを起動し、TV視聴を担当するソフト「WinDVR3」を立ち上げることになる。映像記録フォーマットはMPEG-2で、CPUによるソフトウェアエンコードによって映像圧縮を行う。ソフトウェアエンコードというと高速なCPUでないとコマ落ちが不安になるが、本機のCPUは平均的なデスクトップPCと同等の処理能力を持つモバイルAthlon XP-M 2400+を採用しているため、そんな心配は無用だ。記録時間は内蔵HDDが約60GBなので、一度視聴したらすぐにファイルを捨てても惜しくない“録り捨てクラス”のビットレート2Mbpsであれば約48時間分の録画可能。さらに、DVDマルチドライブを搭載するので長期保存したい番組を各種DVDメディア(DVD-RAM、DVD-R/RW)へ書き出すことも可能である。
画面1 Windows起動時のTV視聴と録画は、Intervideo製のTV視聴ソフト「WinDVR3」が担当する。操作性にやや難があるが、そこは付属リモコンを使うことでカバーできる。録画および再生機能は申し分ない。 |
続いてWinDVR3の機能性について見てみよう。録画機能は現在見ている番組の録画はもちろん、EPGを利用したインターネット番組予約に対応する。EPG予約はボタン1つで登録済みのTV番組表サイトへジャンプするので、そこで予約したい番組を選択してEPG予約ボタンを押せば予約作業が完了する。流行の“タイムシフト視聴”機能も備えており、見ている番組の一時停止や録画しながらの追っかけ再生も可能である。録り貯めた番組の再生もこのWinDVR3から行うことができ、録画番組の再生順の指定、早送り/早戻しの速度指定(1/2/2/4/8/14/20倍、2倍速以下では音声も付随)、30秒のスキップ機能なども備えている。
このように機能的には申し分ないが、録画したものから見たい番組をダイレクトに選択しにくいこと、早送り/戻しのスピード変更はメニューからチョイスする必要があるためシーンサーチは今一つという印象だ。また、1クリックで特定のチャンネルを指定したりできないなど、ユーザーインターフェイスが使いにくく感じた。この点については付属のリモコンを利用することでチャンネル選局、ボリューム調整、スキップ機能などの使い勝手は大きく改善するので、TV視聴時はこのリモコンは必須となるだろう。
画面2 DVD-Videoの鑑賞は、Intervideo製の「WinDVD4」で行う。こちらもリモコンでの操作が可能である。 |
AV関連の機能をより楽しめるように、本機から液晶パネルにASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT液晶を採用する。この液晶パネルは液晶TV“AQUOSシリーズ”の開発で培った技術を結集したもので、約500cd/m2という通常のPC用液晶パネルの2倍の輝度を誇るため、パッと見ただけでも普通の液晶画面よりもはるかに明るいということを感じ取ることができる。ちなみに筆者の使っているデスクトップPC接続用液晶モニタの輝度は230cd/m2で、このパネルでDVD-VideoやTVを見ると全体的に暗くのっぺりとした感じがあるのだが、本機でTVを見るとそんな印象はなく明るく色鮮やかだ。映像を楽しむことに関してはこれを超えるノートPCはほとんどないであろう。ただ、オフィスアプリなどを利用する際は、人によっては光が強すぎて目が疲れやすく感じるかもしれない。この場合は用途に応じて輝度を落とすといった工夫が必要になってくるだろう。
基本スペックはすでに述べたように、CPUにAMDのモバイルAthlon XP-M-2400+を採用し、メモリは256MBを搭載する。追加メモリ用のソケットが1つ用意されており、最大768MBまで拡張可能だ。内蔵DVDマルチドライブの書き込みスピードはDVD-RAMとDVD-Rが2倍、DVD-RWが等速、CD-Rが16倍、CD-RWが8倍となっている。バッテリ駆動時間は約1.6時間なので、INSTANT PLAY機能を利用した携帯DVDプレーヤとして使うにはやや厳しいが、ちょっと短時間だけ場所を移動してDVD-Videoを楽しむといった使い方は十分可能である。
価格はオープンプライスで、同社の直販サイト“SHARP PC ONLiNE”の販売価格は20万9790円(税込)となっている。この価格でTVチューナを搭載するノートPCというだけなら珍しくはないが、INSTANT PLAYによる軽快なAV視聴とデスクトップに匹敵するパワフルなCPUは、他の製品を引き離す大きなアドバンテージだ。PCとAV機能を一つに集約した省スペースマシンが必要で、さらにAV機能も待ち時間なくスムーズに使いたい人には魅力的なマシンである。
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PC-XV1-7DEの主なスペック | |
製品名 | PC-XV1-7DE |
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CPU | モバイルAthlon XP-M 2400+ |
チップセット | ProSavage DDR KN266 |
メモリ | DDR SDRAM 256MB(最大768MB) |
グラフィックス | チップセット内蔵 |
液晶 | 15インチASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT/1024×768ドット(約1677万色) |
HDD | 約60GB |
FDD | 別売(外付け) |
光メディアドライブ | DVDマルチドライブ(DVD-RAM/R/RW&CD-R/RW&DVD-ROM対応) |
拡張スロット | PCカードTypeII×1、SDメモリーカードスロット、メモリースティックスロット(メモリースティックPRO対応、高速転送/マジックゲートには非対応) |
通信 | Ethernet(10/100Base-TX)、56kbpsモデム(有償アップグレードで無線LAN対応可能) |
インターフェイス | USB 2.0×4、IEEE 1394×1、アナログRGB出力、TVアンテナ入力、ビデオ入出力、オーディオ入出力 |
バッテリ駆動時間 | 約1.6時間 |
サイズ | 326(W)×290(D)×36.8~48.5(H)mm |
重量 | 約3.6kg |
OS | Windows XP Home Edition SP1a |