ブラザーから、カラーインクジェットタイプの複合機「MFC-5200J」が発売された。一般的な1台3役(カラープリンタ、カラースキャナ、カラーコピー)の複合機とは違い、5200Jはファクス機能やフォトダイレクトプリント機能など、1台6役の多機能な複合機である。
PCファクスの送信だけでなく
ダイレクトプリントにも対応
日本ヒューレット・パッカード「psc 2150」レビュー。写真をクリックすると当該記事に移動します。 |
MFC-5200JはMFC-5100Jの上位機にあたる製品で、外観はほぼ同じである。6つの機能の内訳は「カラープリンタ」「カラースキャナ」「カラーコピー」「カラーファクス」「PCファクス」「フォトメディアキャプチャ」となっている。ベースとなる印刷エンジンは、5100Jと同じ4色インクタイプを採用しているが、ノズル数は倍の150ノズル。印刷速度はモノクロで最高20ppm(5100Jは10ppm)、カラーで最高16ppm(同8ppm)と大幅に高速化されている。
写真1 本体左正面には、メモリカードスロット(スマートメディア、コンパクトフラッシュ、メモリースティック)がある。 | 写真2 インターフェイスはUSBとパラレルが標準搭載。写真はオプションのネットワークボードを取り付けた状態。 |
スキャナ部分は5100Jと同様、最大30枚まで給紙可能なADF(オートドキュメントフィーダ)が付いたフラットベッドタイプとなっている。センサはCCDタイプなので、多少の凹凸がある原稿でもきれいにスキャニングできるのが特徴だ。スキャナとしての基本機能は5100Jと変わらないが、面白いのは、PCが無くても後述するメモリカードに画像を取り込める機能が加わったことだ。記録する時の画像形式はモノクロスキャンでTIFF形式、カラースキャンではJPEG形式かPDF形式を選択できる。PDF形式を選択すれば、ADFを使って複数枚をまとめてスキャンし、1ファイルにすることも可能だ。
複合機には必ずあるカラーコピー機能については、印刷速度はPCから印刷するよりも低下するが、それでもモノクロで最高15ppm(同5ppm)、カラーで最高12ppm(同7ppm)と高速。さらにADFを使えば複数枚のコピーも簡単だ。
写真3 4色タイプの独立型インクタンクを採用。価格はブラックが2600円、シアン、イエロー、マゼンタが各1300円。 |
ファクス機能は5100Jにも搭載されていたが、5200Jでは高速なSuperG3(33.6kbps)に対応した(5100Jは28.8kbsのG3)。PCからファクスの送受信ができるPCファクス機能については、5100Jは受信のみの対応だったが、5200Jでは送信にも対応したのが特徴である。5100JではPCからファクスするときは、いったんプリントアウトする必要があったが、5200Jだと直接ファクスできてより便利になっている。
フォトメディアキャプチャ機能は、いわゆるダイレクトプリント機能のことで、メモリカードスロットにデジタルカメラで撮影した画像データが入ったカードを挿入すれば、PCを介さずにカラープリントができるようになった。もちろんPCに接続すればメモリカードリーダ・ライタとしても使える。対応メモリは、スマートメディア、コンパクトフラッシュ、メモリースティックの3種類。
写真4 自動切り替え対応なので、今ある電話機との間に設置可能。ファクスならファクス受信、電話なら電話のベルが鳴る仕組みになっている。 |
1台6役のMFC-5200Jには、オプションでネットワークボード「NC-8100h」が用意されている。ネットワークプリンタとしてだけではなく、ネットワークPCからファクスを送信したり、5200Jのメモリカードスロットにアクセスできたり、スキャンした画像を電子メールに添付して送信する機能(別途メールサーバが必要)もあるなどかなり強力だ。オフィスやSOHOで5200Jを使うなら、ネットワークボードはぜひ導入しておきたいオプションと言えるだろう。
MFC-5200Jの主なスペック | |
製品名 | MFC-5200J |
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インク数 | 4色(独立インクタイプ) |
解像度 | 最高4800×1200dpi |
印刷速度(カラー) | 最高16ppm |
印刷速度(モノクロ) | 最高20ppm |
スキャン解像度 | 600×2400dpi |
ファクス | SuperG3 |
インターフェイス | USB 1.1、パラレル(オプションでLAN) |
本体サイズ | 492(W)×464(D)×378(H)mm |
重量 | 約5kg |