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ホンダ、知能化技術を搭載した新型『ASIMO』を発表

2002年12月05日 16時23分更新

文● 編集部

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本田技研工業(株)は5日、2足歩行ロボット『ASIMO』に、人の姿勢やしぐさの意味を理解して自律的に行動できる知能化技術を搭載した新型『ASIMO』を発表した。接近する人に挨拶したり、人に追従したり、指示された場所に移動したりといった人応答機能が強化されたのが特徴で、顔を認識して名前を呼ぶことに可能になったほか、インターネットを経由した情報の提供や案内などのサービスにも対応した。同社では、2003年1月から順次、国内の公共施設や一般企業にレンタルを開始するとしている。

新型『ASIMO』新型『ASIMO』
人が指示した場所に移動できる人が指示した場所に移動できる

新型『ASIMO』では、“移動体抽出”、“ポスチャ・ジェスチャ認識”、“環境認識”、“音源認識”、“顔認識”などの認識技術を強化したほか、ユーザーが持つネットワークシステムとの結合やインターネットとの接続など、ネットワークとの結合が行なえるようにした。

移動体抽出
移動体抽出

“移動体抽出”は、ASIMOの頭部に搭載したカメラの画像情報から複数の移動体を検出し、移動体までの距離、方向を認識する機能で、人の動きをカメラで追ったり、人に追従して歩行したり、人の接近を検知して挨拶するといったことが行なえる。

ポスチャ認識(指示位置の推定)
ポスチャ認識(指示位置の推定)
ジェスチャ認識(手の動き“バイバイ”の認識)
ジェスチャ認識(手の動き“バイバイ”の認識)

“ポスチャ・ジェスチャ認識”は、画像情報から手の位置と動きを検出し、姿勢(ポスチャ)と動作(ジェスチャ)を認識する機能で、これにより人の自然な動きに対しても応答することが可能になった。たとえば、人が手で指し示した場所を推定し、その場所に移動したり、人が手を差し出すと握手したりできるほか(ポスチャ認識)、人が手を振ると手を振り返す(ジェスチャ認識)といったことができる。

“音源識別”では、音源位置を特定する能力が向上し、音声とそれ以外の音の識別が可能になった。名前を呼んだ人の方向を向いてその人を見たり、話している人の顔を見て応答したりできる。また、突発的な異常音(落下音や衝撃音など)を検知してその方向を見ることも可能になった。

顔認識(登録された顔の識別)
顔認識(登録された顔の識別)

“顔認識”では、人とASIMOの双方が動いている状態でも顔の認識が可能で、登録された人の顔を認識して、名前を呼ぶ、用件を伝える、案内することができる。10名程度まで識別できるという。

ユーザーが持つネットワークシステムとの結合では、顧客情報をベースとした適切な対応やサービスが可能で、個人端末へ来訪の通知を行なう受け付け案内や顔画像の転送も行なえる。また、予約された所定の場所に客を誘導するといったことも可能。インターネットとの接続では、音声による指示でニュースや天気をたずねると、インターネットから情報を入手して答えることができる。

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