ソニー
オープンプライス(ソニースタイル価格:36万9800円)
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「PCV-RZ」は、ソニー「バイオ」シリーズの頂点に立つハイエンドデスクトップモデルだ。全モデルにTVチューナ付きハードウェアMPEG-2エンコーダボード「Giga Pocket Engine DX」とDVD±RWドライブを搭載するなど、ホームエンタテインメントマシンとして他の追随を許さない豪華な性能を誇っている。ここで紹介する「PCV-RZ72P」は、Pentium 4-3GHzを搭載する最上位モデルだ。
全モデルにFSB800MHz版Pentium 4を採用
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カバーを閉じた状態。 | | カバーを開いた状態。 |
今回のモデルチェンジにより、全モデルにおいてCPUがFSB800MHz対応のPentium 4に置き換わった。チップセットも最新の「i865PE」になり、これに伴いさまざまな仕様変更が施されている。メモリは、前モデルの「PCV-RZ71P」はPC1066対応のRDRAMであったが、本機ではPC3200(DDR400)対応のDDR SDRAMへと変更された。デュアルチャンネルで動作するようになっているため、メモリ帯域はシステムバスと同等の6.4GB/秒の高速アクセスが可能になっている。ムービーといった巨大ファイルの処理を主眼に置いたマシンであるだけに、このメモリ速度の強化は確実なパフォーマンスアップに繋がるのは間違いない。また、メモリ容量もデフォルトで1GBとビデオ編集が余裕でこなせる大容量を搭載する。ネットワーク機能は、PCIバスの2倍となる最大266MB/秒の転送速度を持つGigabit Ethernetバス「CSA」接続による1000BASE-Tのネットワークポートを装備する。
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写真3 ビデオカードはASUSTeK製のGeForceFX 5600搭載カードを採用。前モデルはGeForce4 MX440だったため、3D性能は劇的なスピードアップとなっている。 |
それ以外でも、ビデオカードがGeForce4 MX440からGeForce FX5600搭載カードへパワーアップされている点も見逃せない。これまでのモデルでは、3D描画機能の低さが気になっていたが、今回のモデルチェンジでこの弱点を克服。より隙のないマシンに仕上がっている。
内蔵ソフトは
ビデオ関連ソフトがより強力に
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写真4 本体内へのアクセスは側面のカバーをスライドさせるだけで行える。写真では撮影のためにAGPカードを外しているが、実際の製品ではここにビデオカードが装着されている。PCIバスの空きは1本のみ。 | | 写真5 至る所に排熱用のスリットが施されているのが特徴的。電源供給のできる6ピンのIEEE1394ポートは背面にのみ用意されている。 |
バイオRZの魅力は、TVチューナ付きMPEG-2エンコーダ「Giga Pocket Engine DX」によるTV鑑賞/キャプチャ機能、そしてそれらを編集/保存するための充実したツール類にある。TVチューナは輝度信号と色信号を分離する「3次元Y/C分離回路」と、二重映りを抑制する「ゴーストリダクション」機能を搭載。画質のクオリティは廉価なTVチューナカードによく見られるようなべっとりとしたものではなく、鮮やかで深みのある画質となっている。キャプチャした映像はプリインストールされた「Adobe Premiere 6.5」を使って編集できる。もちろんキャプチャした映像のほかにも、付属ソフト「DVgate Plus」を経由してDV機器から映像を取り込むことも可能だ。編集作業をより直感的に行えるよう、「USBジョグコントローラー」も付属される。このコントローラには、再生コントロール用のセンターポインタや編集点の移動やカット操作用ボタンも装備しており、DVDプレーヤの操作も行えるなどなかなかの多機能ぶりを誇っている。
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写真6 ビデオ編集の「USBジョグコントローラー」。インターフェイスはボタン×6、ジョグダイヤル×1、センターポイントボタン×1という構成。DVDプレーヤの操作も可能。 | | 写真7 TV放送の鑑賞や録画、オーディオファイルの再生など、付属ソフトをAV機器感覚で操作できる赤外線リモコンを装備。 |
MPEG-2エンコードとDVDオーサリングは、人気の国産ソフト“TMPGEncシリーズ”を搭載。ソースのエンコード用に「TMPGEnc DVD Source Creator 1.5 for VAIO」、オーサリング用に「TMPGEnc DVD Author 1.0 for VAIO」の2本が用意される。ダウンロード販売版の機能に加え、TV録再統合環境「Giga Pocket Ver.5.5」とのシームレスな連携、AC3オーサリングに対応しているなど、バイオ版のみの追加機能が施されている。
最新かつ最高クラスのマシンスペックに加え、TV録再とビデオ編集機能を擁するだけあり、店頭価格は約43万円とかなり高価だ。しかし、現時点で最高クラスのAV特化マシンがすべて詰まっていることを考慮すると、コストパフォーマンスは悪くない。映像編集に取り組みたいというユーザーには要注目の存在である。
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写真8 PCV-RZ72PL7に付属する液晶モニタは、17インチサイズで解像度はSXGA。視野角は上下/左右ともに140°。操作ボタン類は右側面に用意されている。 | | 写真9 PCV-RZ72Pシリーズに付属のステレオスピーカは楕円形のユニークな形状だ。出力は3W+3Wで広いリビングにはちょっと力不足かもしれない。 |
PCV-RZ72Pの主なスペック |
製品名 |
PCV-RZ72P |
CPU |
Pentium 4-3GHz |
チップセット |
Intel 865PE |
メモリ(最大) |
DDR SDRAM(PC3200) 1GB(最大2GB) |
グラフィックス |
Nvidia GeForceFX 5600(DDR SDRAM 128MB) |
HDD |
200GB(NTFS) |
FDD |
内蔵 |
光メディアドライブ |
DVD±RW(DVD-R4倍速/DVD-RW2倍速/DVD+R4倍速/DVD+RW2.4倍速/CD-R16倍速) |
スロット |
AGP×1(空き0)、PCI×3(空き1)、PCカード(TypeII×1、CardBus対応)、メモリースティック×1 |
通信 |
10/100/1000BASE-TX、モデム |
I/O |
USB 2.0×8、IEEE1394×2、光角型デジタル出力×1など |
サイズ(W×D×H) |
195(W)×391(D)×380(H)mm |
重量 |
約14kg |
OS |
Windows XP Professional SP1 |