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インテル、PXA250相当のCPUとフラッシュメモリーを1パッケージ化した『PXA261/262』などを発表

2002年10月15日 19時30分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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インテル(株)は15日、都内で記者会見を行ない、1.8V駆動の多値セル型フラッシュメモリー『1.8V StrataFlash ワイヤレス・メモリー』と、駆動周波数200MHzまたは300MHzのARMアーキテクチャーCPU“PXA250”相当のCPUコアとフラッシュメモリーを1パッケージ化した『PXA261 プロセッサー』『PXA262 プロセッサー』を発表した。StrataFlashは64/128/256Mビットの3製品が用意され、サンプル出荷予定時期は64/256Mビット品が2003年第2四半期、128Mビット品はサンプル出荷中で、量産出荷予定時期はいずれも2003年第3四半期。1万個受注時の価格(1個当たり)は64/256Mビット品が未定、128Mビット品は2130円。PXA261/262はサンプル出荷中で、量産出荷予定時期は2003年第1四半期。1万個受注時の価格(1個当たり)は、PXA261(200MHz/128Mビット版)が4500円、PXA262(200MHz/256Mビット版)が6800円、同(300MHz/256Mビット版)が7800円。

『28F128L18』
『1.8V StrataFlash ワイヤレス・メモリー』(型番:28F128L18)

『1.8V StrataFlash ワイヤレス・メモリー』は、1セルに異なる4レベル(2ビット分)の電荷を記録できる多値セル型のフラッシュメモリーで、携帯電話やPDAなどの低消費電力を求めるデバイス向けに動作電圧を1.8Vに引き下げたもの。製造プロセスを0.18μmから0.13μmに微小化したことで動作電圧を引き下げ、消費電力を従来品より約40%低減したという。

『PXA261』『PXA262』
『PXA261』『PXA262』

『PXA261』『PXA262』は、インテルの提唱する“PCA(パーソナル・インターネット・クライアント・アーキテクチャー)”に基づいて演算部とメモリー部を積層し、1パッケージ化したもの。会見場には、米インテル コーポレーションの技術・製造本部副社長兼カリフォルニア技術・製造部門ディレクターのステファン・ライ(Stefan K. Lai)氏とインテル(株)の取締役兼通信事業本部長 高橋恒雄氏が出席し、「カメラ付きなどの、高機能な携帯電話がフラッシュメモリーの需要を押し上げている。今回はプロセッサーとメモリーを最大2枚(256Mビット)重ねたものを出したが、メモリーは最大4枚(1Gビット)まで搭載できる。今後はメモリーの集積度と積載密度の向上を図る必要があるが、そのためには発熱の問題を解消する必要がある」(高橋氏)、「PXA250コアを搭載することで、CPUコアのほか、MMC/SD/CFなどの外部メモリーが利用可能なほか、IEEE802.11bやCCDカメラ、USB、Bluetoothの接続も可能となっている。携帯電話各社との話し合いの中では、特にUSBとBluetoothが今後の携帯電話に必須のインターフェースになると予想している」(ステファン・ライ氏)、などと述べた。

ステファン・ライ氏&高橋 恒雄氏
ステファン・ライ氏&高橋 恒雄氏

PXA261/262のパッケージサイズは幅13×奥行き13×高さ1.4mmで、294ボール/0.65mmピッチのBGA(ボール・グリッド・アレイ)で、従来のメモリー&CPU(2または3チップ構成)と比べて50~65%の実装面積の削減が図れるという。

インテルPCA インテルPCA
『インテルPCA』PCAに現在求められているのは、“演算処理速度=MIPS”“メモリーの容量=Mbits”の増強と、“消費電力=milliwatts”“チップサイズ、実装面積=millimeter3”の縮小だという

また、PXA261/262に関して、「現在は0.18μmプロセスで製造、サンプル出荷されているが、将来は0.13μmプロセスに移行する。さらに、0.13μmプロセス技術を用いることで、無線通信ロジックもダイ上に載せて1チップ化する“ワイヤレス・インターネット・オン・チップ”も可能になる」(ステファン・ライ氏)と将来の展望についても説明した。ただし、こちらのサンプル出荷時期などについては未定とのこと。

『PXA261』『PXA262』の解説
『PXA261』『PXA262』の解説

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