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デジタルカメラ撮影の基本の“キ” フラッシュの活用

デジタルカメラ撮影の基本の“キ” フラッシュの活用

2002年08月03日 00時06分更新

文● 周防 克弥

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光を反射させて被写体を照らすバウンス撮影

写真6 天井にフラッシュ光をバウンスさせた状態。影が柔らかく、エッジが目立たなくなる。
写真7 顔の向いている方向に注意してみよう。顔が向いている向きに影が出ると、ちょっとうるさくなる。
写真8 顔の向いている方向と逆側(この場合は左後方向)に影が出ている分には、あまり気にならない。
作例3 バウンスさせて影を柔らかくする 直接被写体を照らすと陰影や影のエッジが強くなってしまうが、光を壁や天井に反射させることで影のエッジを抑えることができる。
 フラッシュ光を直接被写体に向けて発光させると強い影が出てしまう。一般的に光源の形状は2種類に分けて表現することができる。「点光源」と「面光源」だ。光源の大きさで分けることができるのだが、デジタルカメラに搭載されているフラッシュや、銀塩カメラでよく見かけるクリップオンストロボなどの小型フラッシュは発光面が小さく直接光を照射するため「点光源」となる。これに対し、スタジオ撮影などで傘のような反射体を使用したり、ボックスライトと呼ばれる広い発光面を持つライトを使う。これらは「面光源」と呼ばれる。ちなみに太陽は点光源の最たるものだ。

 簡単に面光源を作る方法はバウンスが一番簡単だ。フラッシュ光を天井や壁に当て、大きな光源にしてしまえば良い。銀塩カメラ用にはフラッシュに装着する風船のような形状をした簡易ボックスライトや、バウンス用に光を反射させるための小道具が多く発売されている。また、クリップオンストロボには照射角を変えて天井などにバウンスさせる機構も付いている。

 デジタルカメラの場合、内蔵フラッシュの発光面も小さく、レンズの近くに内蔵されている機種が多いため、そのようなツールを使うのは難しい。しかし、バウンスボードくらいなら簡単に手作りすることができる。厚手のケント紙などを使って上方向に光を導くように貼り込むだけで大丈夫だ。ただし、バウンスさせた場合は光のロスが大きくなり、光量が大きく低下してしまうので、なるべく絞りを開けて撮影しよう。

 マクロの回(第5回)にフラッシュ光のデフューズとして、発光面にトレーシングペーパーやティッシュをかぶせるという工夫を紹介したが、もちろんポートレート撮影においても利用可能だ。デフューズする際には、なるべく発光面から離してかざそう、発光面から遠ければ遠いほど光も拡散性しやすい。



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