このページの本文へ

対応マザーないままに232ピンの32bit RIMMが店頭販売開始!

2002年06月21日 23時15分更新

文● 小磯

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
32bit RIMM

 対応マザーボードの発売延期がささやかれるなか、“32bit RIMM”がごく少量突然のデビュー。Samsung純正、容量256MB片面実装PC800-40モジュールの販売が始まっている。ごく少量入荷したという高速電脳の店頭価格は1万3800円。



32bit RIMM
本邦初登場となった32bit RIMM。片面実装モジュールだ
MD16R1628AF0-CM8
モジュールへ貼られたシールでは“MD16R1628AF0-CM8”という型番が読みとれるが、Samsungのウェブサイトでは現在ES品とされている

 32bit RIMMとは、その名のとおり32bitのバス幅を持つRDRAMモジュール(RIMM)。FSB 133MHz(Quad Pumped 533MHz)版Pentium 4へ対応したi850Eは例外として、i850/i860チップセットでは、Pentium 4/Xeonのシステムバス帯域と同じ3.2GB/秒メモリ帯域幅を実現するため、1枚で1.6GB/秒の帯域幅を持つ“RIMM1600”16bit RIMM版PC800 RDRAMを2chで利用する仕様となっている。このため16bit RIMMは2枚単位で増設する必要があったのだが、32bit RIMMスロットを用意するi850/i860マザーボードと32bit RIMMの構成ならば、1枚で2chを実現できるため1枚単位での増設が可能となるわけだ。



比較
16bit RIMM(下)との比較。16bit RIMMで切り欠きの間にはピンがなかったが、ここにピンが増えている。また、切り欠きの偏りが左右逆

 モジュール基板とピン形状は16bit RIMMと同一で、外観はこれまでの16bit RIMMとほとんど同じ。しかしピン数が16bit RIMMの184ピンからバス幅の増加に伴って232ピンへと増え、切り欠きは2つから1つへと減った。これにより、切り欠きから受ける印象はDDR SDRAMモジュールに似たものとなっている。また右の写真を見るとわかるが、片面実装の16bit RIMMと比較した場合、切り欠きの偏りは正対しており、16bit RIMMとの物理互換性は見事なまでにまったくないということになる。



切り欠き
32bit RIMMの切り欠き部分。16bit RIMMで切り欠きだった箇所が切り欠きではなくなっている
850E Max
MSI「850E Max」が用意する32bit RIMMスロット

 このため、もちろん現在流通しているi820/i850/i860のRIMMスロット搭載マザーボードには利用不可能。昨日から店頭展示の始まった、32bit RIMM版のPC1066 RDRAMに対応するMSI「850E Max」や、256MBの32bit RIMM版PC1066 RDRAMをバンドルして登場予定のASUSTeK「P4T533-E」などが実際に発売されないことにはどうにも使い途がないというのが現状だ。仮にマザーボードがあったとしても、PC800モジュールであるため、システムバス533MHz版Pentium 4のバス帯域幅4.2GB/秒と同じだけの帯域を確保できないのも残念なところではある。これまでの歴史を振り返ってみると、アキバでは“眺めるしかない”という状況下でも新製品なら売れてしまうが、果たして今回は…?



“本命”PC1066モジュールは明日入荷予定

 なお、コムサテライト3号店によると、明日22日にも32bit版PC1066 RDRAMが入荷予定とのこと。予価は1万4800円となっている。実際に入荷してみるまでは本当にPC1066モジュールかどうか100%断定はできないとのことだが、仕様どおりだとすれば、850E MaxやP4T533-Eでの利用を考えている人にとって、こちらが本命となるだろう。

【関連記事】
【取材協力】

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ