マクロメディア(株)は20日、主要なプラットフォームやデバイスを対象としたリッチインターネットアプリケーションを作成するための製品群である『Macromedia MX』ファミリーを発表、オーサリングツール『Macromedia Dreamweaver MX』、ウェブグラフィックス作成ツール『Macromedia Fireworks MX』、エンタープライズアプリケーションサーバー『Macromedia ColdFusion MX』、スイートパッケージ『Macromedia Studio MX』をそれぞれ8月2日に発売する。
『Macromedia Dreamweaver MX』のパッケージ |
『Macromedia Dreamweaver MX』は、ウェブサイトの作成から管理まで行なえる製品。ビジュアルレイアウトツールとコード編集ツールを統合しており、ユーザーは思い通りのサイトを構築できるという。今回より採用されたワークスペース(作業環境)はMacromedia MXファミリーに共通したもので、パネルベースのユーザーインターフェースとなっているが、必要に応じてカスタマイズも可能。
『Macromedia Dreamweaver MX』の画面 |
また、コンテンツの配布を簡易化する“テンプレート”機能が強化され、ページレイアウトとコンテンツをまとめてコントロールできるようになった。オプションコンテンツの定義や繰り返す範囲など各種ルールを設定することで、デザイン通りのサイトをそのまま配布できる。CSS(Cascading Style Sheets)サポートも向上し、最新のCSS標準仕様に対応したサイトを構築可能。
さらに、コード内容を解析して、タグ属性やメソッドプロパティー、関数パラメーター、CSSスタイルなどをカスタマイズできるようにする“コードヒント”機能や、タグ属性およびプロパティーを管理できる“タグエディタ”機能なども搭載する。HTMLやXHTML、ASP、JSP、ColdFusion、PHPなどをサポートし、XMLベースのウェブサービスにも対応する。
対応OSは、Windows版がWindows 98SE/Me/2000/NT4.0/XP、Macintosh版がMac OS 9.1/9.2.1またはMac OS X 10.1。8月2日発売で、価格はWindows版、Macintosh版ともそれぞれ4万8000円。アップグレード版は1万9800円、エデュケーション版は1万2000円。
『Macromedia Fireworks MX』のパッケージ |
『Macromedia Fireworks MX』は、ウェブ向けのインタラクティブなグラフィックスを作成/最適化し、出力できるツール。ビットマップ編集とベクター編集の両方が可能で、ユーザーが各種編集ツールを選択すると、自動的にビットマップモード/ベクターモードに切り替わる。作成したグラフィックにカスタマイズ可能なポップアップメニューを定義することも可能。
『Macromedia Fireworks MX』の画面 |
また、サポートするファイルフォーマットやHTMLスタイルへ自動的に書き出したり他のMacromediaアプリケーションを起動したりできる“クイック書き出しボタン”や、グラフィックデータとXMLデータを結合させることで同じようなパターンのグラフィックスを自動的に作成できる“グラフィックウィザード”などを搭載する。
対応OSは、Windows版がWindows 98SE/Me/2000/NT4.0/XP、Macintosh版がMac OS 9.1/9.2.1またはMac OS X 10.1。8月2日発売で、価格はWindows版、Macintosh版ともそれぞれ3万9800円。アップグレード版は1万5800円、エデュケーション版は1万2000円。
『Macromedia ColdFusion MX』のパッケージ |
『Macromedia ColdFusion MX』は、リッチインターネットアプリケーションを効率的に開発し、データベースやXML、ウェブサービス、Macromedia Flash MXなどと統合できるエンタープライズアプリケーションサーバー。作成したアプリケーションはJ2EEアプリケーションサーバー上で動作する。対応OSは、Windows 98SE/Me/2000/NT4.0/XP、RedHat Linux 6.2/7.2、Solaris 8。8月2日発売で、価格はエンタープライズ版が120万円、プロフェッショナル版が30万円。エデュケーション版は、エンタープライズ版が80万円、プロフェッショナル版が20万円。
『Macromedia Studio MX』のパッケージ |
『Macromedia Studio MX』は、既存のウェブアニメーション作成ソフト『Macromedia Flash MX』、Dreamweaver MX、Fireworks MX、既存のグラフィックスソフト『Macromedia FreeHand 10』、ColdFusion MXのデベロッパー版をセットにしたスイートパッケージ製品。対応OSは、Windows版がWindows 98SE/Me/2000/NT4.0/XP、Macintosh版がMac OS 9.1/9.2.1またはMac OS X 10.1。8月2日発売で、価格はWindows版、Macintosh版ともそれぞれ9万8000円。エデュケーション版は2万8000円。なお、アップグレード価格は、7万8000円、5万2000円、3万9800円の3種類が設定されており、アップグレード対象製品および製品の組み合わせによって異なる。
本日都内で行なわれた発表会で、同社代表取締役の井上基氏は、「現在e-Businessの風が止まっているのは、今のインターネットが使いにくく面白くないから。ウェブサイトのデザインと、バックエンドのITシステムが個別に開発されていたのが使いにくい原因。リッチインターネットアプリケーションは、ダイナミックでエキサイティングなユーザーインターフェースとリッチなユーザー体験を提供し、インターネットを面白くする。リッチインターネットアプリケーションを実現しない限り、インターネットはTVや電話のように誰もが使えるものにはならない。われわれのMacromedia MXファミリーを利用することでリッチインターネットアプリケーションを構築できる。今日は歴史的な発表会になるだろう」と語った。
マクロメディア(株)代表取締役の井上基氏 |
Macromedia MXファミリーを利用したリッチインターネットアプリケーション開発のワークフロー |