この8月、マクロメディア社のWebオーサリングソフトウェアであるDreamweaverが新しくなって登場した。同社が2002年にリリースするMXシリーズのFlash MXに続く製品だ。
手作業で組むHTMLエディタに近い
秀逸なユーザーインターフェイス
画面1 カスタマイズ性の高いMXユーザーインターフェースを採用して、フローティングウィンドウタイプから、大幅リニューアルした「Dreamweaver MX」。 | 画面2 こちらは、タブ切り替えのインターフェイスとアイコン群が並ぶ左上をトリミングしたもの。 |
Dreamweaverは、主にプロフェッショナルユーザーが利用しているソフトウェアで、主要Webオーサリングソフトの中でも、世界的に広く使われているツールだ(画面1、2)。ページデザインのしやすさでは同じく業務用であり、Dreamweaverのライバル製品であるAdobe GoLiveに軍配が上がるが、Dreamweaverはプログラマー寄りで、よりコードが記述しやすいツールだといえる。筆者もデザイン性を重視して長くGoLiveを愛用してきたが、他のプログラマーやデザイナーと共同でWeb制作する上で、最近ではDreamweaverを併用するようにしている。というのも、Dreamweaverはビジュアル的なレイアウト作業だけではうまくいかない部分を、直接HTMLを編集することで調整しやすいし、そうしたHTMLに慣れたプログラマーと一緒に作業しやすいのだ。最近のGoLiveもこうしたユーザー向けにユーザーインターフェイスを変えて、コーディングのしやすさをアピールしているが、HTMLを手書きするプログラマーなどには、まだDreamweaverの地位の方が高い。
画面3 HTMLはもちろん、CSS2に対応したスタイルシートなどのテンプレート機能も充実して、制作効率を向上させている。 |
ユーザーインターフェイスも、それまでのフローティングウィンドウタイプから、Flash MXに酷似した新しいものに大幅リニューアルされている。従来からのユーザーは一瞬戸惑うかもしれないが、パネルやツールバーのカスタマイズが細かくできるし、なんなら前バージョンと同じユーザーインターフェイスに戻すこともできるなど、ユーザーニーズを無視していない。ただし、新しいインターフェイスの場合だと、前バージョンよりも多少動作スピードが鈍くなっているようだ。これに関しては、どんなソフトもバージョンアップする度に最新のマシンスペックを要求してくるわけだから、なにもDreamweaverに限った話ではないのではあるが……。
画面3 コードを記述していくと、ヒントが自動的に表示されるなど、コーディングを便利にするツールが充実している。 |
大幅なリニューアルを遂げたDreamweaver MXだが、Flash MXと同様にプロフェッショナルユース専用となってしまった感も拭えない。価格も4万8000円と大幅にアップだ。従来からのユーザーが、業務用ユーザーだけではないことも少しは考えて欲しいと思うのは筆者だけだろうか。
Dreamweaver MXの主なスペック | |
製品名 | Dreamweaver MX(Windows版/Macintosh版) |
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OS | Windows 98 SE/Me/NT 4.0+SP6以上/2000/XP Mac OS 9.1/9.2.1/OS X 10.1 |
CPU | PentiumII-300MHz相当以上 Power PC G3以上 |
メモリ | 96MB以上(128MB以上を推奨) 96MB以上(128MB以上を推奨) |
HDD | 275MB以上 275MB以上 |
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