これまでに最多の4製品が登場したEPoX
「EP-4BEAR」 |
「EP-4G4A+」 |
ショップへの入荷一番乗りとなったEPoXからはi845Eマザーボード「EP-4BEA」「EP-4BEAR」、i845Gマザーボード「EP-4G4A」「EP-4G4A+」と、現時点で最多となる4モデルが店頭に並んでいる。FSBは3製品とも100~200MHzの範囲を1MHz刻みで設定可能で、AGPスロット供給電圧もデフォルトと+0.1~0.4Vの合計5とおり設定できるのも共通。一方でVCoreとDDRスロット供給電圧設定にはi845EとGで差があり、EP-4BEAとEP-4BEARではVCore/DIMMスロット供給電圧はデフォルトから-0.100~+0.100まで0.025V刻み/デフォルトから+0.3Vまで4とおりとなっているのに対し、EP-4G4AとEP-4G4A+では-0.100~+0.350Vを0.025V刻み/デフォルト~+0.7Vまで8とおり設定できるようになっている。ビデオ内蔵のi845Gマザーボードの方が設定項目が多いことを考えるとシステムバス533MHz版Pentium 4利用時にPC2700 DDR SDRAMを使うための設定が行えそうだが、現在のところ詳細は不明。
ちなみに、派手なパッケージで登場したEP-4G4A/4G4A+は、なぜか2次入荷分で地味なものに変わっている。今後どうなるかは不明 |
拡張スロットはAGP×1、PCI×6、CNR×1。4モデルともオンボードでアナログ6ch/デジタル出力に対応したRealtek製のAC'97コーデックを搭載しており、それに加えてEP-4BEARではHighPoint製のUltra ATA/133対応IDE RAIDコントローラを搭載。EP-4G4A+は、さらにReltek製のネットワークコントローラを搭載している。
取扱店最多!ズラリと並んだGigabyte製i845E/Gマザーボード
「GA-8IEX」 |
「GA-8IEXP」 |
モデルによっては取扱店舗数が10を超えるほど、17日のフライング販売開始を契機として堰を切ったかのように販売が始まっているのがGigabyte製のi845Eマザーボード「GA-8IEX」「GA-8IEXP」とi845Gマザーボード「GA-8IGX」。ともに拡張スロットはAGP×1、PCI×6。全モデルともICH4内蔵コントローラによるネットワーク接続をサポートし、Gigabyte独自のBIOS保護機構“DualBIOS”を搭載するのが特徴だ。GA-8IEXPはGA-8IEXの上位モデルで、これに加えてCreative製のサウンドチップ、Ultra ATA/133に対応するPromise製のIDE RAIDコントローラ、VIA製のIEEE1394コントローラを搭載する。同梱マニュアルが簡易版のため、FSB設定などは不明。
「GA-8IGX」 |
i845Eマザーボードとは別のPCBを採用するGA-8IGXは、最大355MHzまで1MHz刻みというというトンデモないFSB設定機能が目を引くほか、VCoreは1.100V~1.850Vの範囲を0.025V刻みで設定可能。PC2700 DDR SDRAMに直接は対応しないが、FSBに対して1.33倍の設定が行えるため、354MHzというメモリのオーバークロック設定が可能で、メモリパフォーマンスの向上が期待できるようになっている。なお、同社製マザーボードは扱う代理店によって“オマケ”が微妙に異なる。これについては17日の記事を参照してほしい。
MSIからは史上初のBluetooth搭載マザーなど3製品
「845E Max2-BLR」 |
すでに一部ショップで販売が始まっているMSI製品は、単品販売されるマザーボードとしてはじめてBluetoothをサポートしたi845Eマザーボード「845E Max2-BLR」とそのベーシックモデル「845E Max2-L」、そしてi845Gマザーボード「845G Max-L」の3製品。845E Max2-BLRには標準でマザーボードに取り付けて用いるBluetoothカードと、Bluetooth対応のUSBアダプタが同梱されており、購入すればすぐに2台のPC間でBluetoothによる無線データ通信が利用できるようになっている。Bluetoothカードのほか「D-Bracket」や「S-Bracket」も同梱しており、すべて利用すると、PCIスロット4本分のスペースがブラケットで埋まってしまうほど同梱品は今回も豊富だ。
同梱のBluetoothカード | 同じく同梱のUSBアダプタ | パッケージ。Bluetooth関連は外付けのボックスに入っている |
「845G Max-L」 |
拡張スロットは3モデルともAGP×1、PCI×6、CNR×1。845E Max2-BLRはこれに加えて上述のBluetoothとICH4内蔵コントローラによるネットワーク機能、Promise製コントローラによるUltra ATA/133対応IDE RAID機能を搭載し、845G Max-LはICH4内蔵コントローラによるネットワーク機能を搭載している。
FSBは100~200MHzの範囲を1MHz刻みで設定可能。VCoreやAGP/DIMMスロット供給電圧も可変のようだ。なお845G MaxがPC2700 DDR SDRAMをサポートするかどうかは不明。
20日にはIntel製マザーも販売開始予定
果たして人気のほどは?
現在のところ、入荷だけで販売開始が確認できていないのはこれでIntel純正品のみ。これも20日には登場すると思われるが、ズラリと揃ったところで気になるのは人気のほどだ。実際に、「せっかく並べたのに、そんなには売れていない」とこぼすショップもあるほか、昨年冬のボーナス商戦以降にNorthwoodコア版Pentium 4とi845D(あるいはi850)マザーボードをセットで購入した人が揃ってこのタイミングで買い換えるとは考えづらいのが現状である。
そんな状況ではあるものの、AOpenが公式にPC2700 DDR SDRAMへの対応をうたっているように、PC2700によって従来のi845Dよりもメモリ帯域幅の向上する可能性のあるi845Gマザーボードは一定の地位を築きそうだ。一方で、i845Eはシステムバス533MHz対応だけでなく、各社さまざまな試みが目立つ。ひょっとするとi845Eは付加機能重視、i845Gはボード自体のハイパフォーマンス志向というのが、新型i845シリーズの方向性となるかもしれない。