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“Willamette Celeron”“Willamette-128K”“P4 Celeron”などと呼ばれ、第2四半期中、具体的には5月中の登場が予想されていたSocket478版Celeronが未発表のままバルク版としてアキバに登場した。販売を開始したのはアキバのあるショップで、初値ながら価格は1万2800円と、極めて安価なのが特徴だ。Pentium 4-1.70GHzが最安値で2万円弱であるのを考えると、その安さは圧倒的。
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店頭に並んでいるCeleron-1.70GHz |
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Socket478版Pentium 4そっくりの外観を持つCeleron-1.70GHz。S-Specは“SL68C” |
初登場となったCeleron-1.70GHzの外観はSocket478版Pentium 4そっくり。CPU裏面のキャパシタ配置も同じで、CPUの面積ほぼいっぱいを覆うヒートスプレッダ(IHS: Integrated Heat Spreader)でコアが保護され、ヒートスプレッダ上に製品名などの情報が記載されている。その「1.7GHz/128/400/1.75V」という刻印を見ると分かるように、L2キャッシュ容量は128KBと、Willametteコア版Pentium 4のちょうど半分。Pentium IIIコア版から続く伝統といったところなのかもしれない。システムバスは400MHzでFSB 100MHzのQuad Pumped、VCoreが1.75Vという仕様はWillametteコア版Pentium 4と同じ。製造プロセスは0.18μmとなっている。
Pentium 4がWillametteからNorthwoodへとコアが変わった際、L2キャッシュ容量の増加によっておおむね10%程度のパフォーマンスゲインがあったことを考えると、逆に容量が半減している今回のWillametteコア版Celeronのパフォーマンスはある程度制限されるだろうが、1.7GHzで動作するCPUが1万円台前半という価格でデビューしたのは極めて衝撃的だ。初物価格でこの水準だとすると、正式発表後はより劇的な価格になると思われるだけに、一気にSocket370ベースのバリューセグメントを置き換える可能性すらあるだろう。現在複数ショップで処分特価販売されている“i845”マザーボードなどとの組み合わせで、コストパフォーマンスをとことん重視する人たちからの人気を集めるだろうことは疑いようがない。なお、ショップによると入荷数は極少量とのことなので、今回分はすぐ完売してしまいそうだ。
i845E/Gマザーのフライング販売にIntel製i845G/GLマザーも入荷であとは販売予定の前倒しを待つだけ?
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OVERTOPが販売を開始したEPoX製マザーボード。i845G搭載の「EP-4G4A」は1万8300円で即日完売、i845E搭載の「EP-4BEA」は1万7900円で販売中だ |
Celeron-1.70GHzのフライング販売と歩調を合わせるように、先週一部ショップで始まったi845E/Gマザーボードのフライング販売を今週になって行うショップが出現。また、複数ショップにAbit製i845Eマザーボード「BD7II」と“レガシーフリー”i845Eマザーボード「IT7」、Intel純正のi845G/GLマザーボード「D845GBV」「D845GLAD」、そしてなんとCeleron-1.70GHzのリテールパッケージまでもが入荷した。代理店によって販売していいのか悪いのか立場があいまいであるため、決断をしかねているショップも多いようで、このようなショップに対して、はたしてIntel/インテルはあくまで発表日とされる20日まで沈黙を守り続けるのかどうか、いよいよ目が離せなくなってきた。
