ECS/日本エリートグループ(株)
オープンプライス
実売価格1万5000円前後
Pentium 4対応のチップセットではIntelの「i850」「i845」、VIA「Apollo P4X266」に続き、4番目に搭載ボードが登場したのが「SiS645」だ。P4X266と同様、DDR SDRAMに対応したのが最大の特徴だが、一方、違いはというとPC2700タイプ(DDR333)のDDR SDRAMにも対応している点。これにより、3.2GB/秒の帯域を持つPentium 4の性能を生かそうというわけである。なお、P4X266の製品化では、IntelとVIA間で係争関係となっているが、こちらはIntelとの間で正式にライセンス契約を交わしていることが発表されている。
第4のPentium 4対応チップセット
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写真1 NorthBridgeが「SiS645」。初めてPC2700 DDR SDRAMに対応したチップセットでもある。SiS645はビデオ機能を内蔵していないが、SiS315相当のビデオ機能を内蔵する「SiS650」も今後予定されている。 |
そんなSiS645搭載マザーの中でも今回紹介する「P4S5A」(日本での愛称は「サムライの乾杯!」)は、アスキーPC Explorer2001年11月号で紹介したSocketA対応
「K7S5A」など、SiS製チップセット搭載マザーの素早い製品化でよく知られるECS製で、ボードの外見も基板の色が黒から紫になった以外は比較的よく似ている。しかし、K7S5Aとの違いですぐに気がつく点は、NorthBridgeの「SiS645」(
写真1)とSouthBridgeの「SiS961」(
写真2)の2チップ構成となっていることだろう。とはいえ、この間はSiS735と同様「MuTIOL(Multi Threaded I/O Link)」と呼ばれるSiSオリジナルの技術により533MB/秒の高速で接続されているため、SouthBridgeに内蔵されたUltraATA/100対応のIDE機能やLAN機能などに十分な帯域を持っている。
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写真2 SouthBridgeが「SiS961」。2チップ構成にすることにより、UltraATA/133やUSB 2.0といった新技術への素早い対応というメリットも考えられる。 |
ボードの仕様を見ていくと、メモリはDDR SDRAM用とSDRAM用の両DIMMソケットを2本ずつ装備している(同時利用は不可)。なお、本ボードの出荷時にはメモリクロックを166MHz(つまりPC2700相当)にする設定が用意されていない状態だったが、11月20日にアップデートされたBIOSを適用することで利用可能になった。拡張スロットはAGP×1、PCI×5、AMR×1で、さらにチップセット内蔵の機能によるAC'97対応サウンドとLANがオンボードで装備されている(
写真3)。
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写真3 LANおよびサウンドはSouthBridge内蔵の機能によりまかなわれている。日本法人経由の製品はすべてLANポートを装備しているとのこと。 |
ベンチマーク結果の詳細は、
図1~3を見ていただくとして、P4X266A搭載ボードと同様、やはりDDR SDRAM利用時にi850に接近する性能を見せた。IntelからもDDR SDRAM(PC1600/PC2100)が利用可能なPentium 4対応チップセットも投入されているが、高価なRDRAMを用いずに、Pentium 4のパフォーマンスを生かすことができる(PC2700の高速なDDR SDRAMが利用できる)マザーの存在は現時点では貴重だ。価格も1万5000円弱からと安価なこともあり、またまた人気が出そうな一枚である。
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図1 Superπの結果 | | 図2 WV32-MEMORYの結果 |
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P4S5Aの主なスペック |
製品名 |
P4S5A |
チップセット |
SiS645(SiS) |
メモリソケット |
DDR DIMM×2、DIMM×2 |
拡張スロット |
AGP×1、PCI×5、AMR×1 |
FSBクロック |
100MHz |
CPUコア電圧 |
自動 |
BIOS |
AMI |
ボードサイズ |
305×244mm |