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DynaBook G3/510PME

DynaBook G3/510PME

2002年02月14日 14時16分更新

文● 宇野貴教

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USBとIEEE1394たっぷり装備
2つのメモリカードスロットが光る

各種ケーブル、カード類を本体に接続したところ。コネクタ位置は写真参照のこと。
 インターフェイスでは,本体左側面にあるSDメモリカードとスマートメディアの2つのメモリカードスロットが特徴的で,デジタルカメラやシリコンオーディオプレーヤ,PDAなどのデバイスとスムーズなデータ交換が可能である。シリアルやパラレルといったレガシーデバイスコネクタはいっさい装備せず,その替わりに3基のUSBポートと1基のIEEE1394ポートを装備するほか,TypeIIのPCカードスロットも2つ搭載しているので拡張性に問題はない。通信機能は無線LANこそないものの,V.90対応の56kbpsモデムとEthernet端子を装備している。

 そのほかにはライン入力,ヘッドフォン&S/P DIF出力(コネクタ共用),マイク,外部ディスプレイ,ビデオ出力(ライン出力と共用,変換コネクタ経由で出力する)と豊富なAV関連の入出力インターフェイスを装備する。各コネクタは一部のオーディオと背面USB以外の部分には,すべて開閉式のカバーが用意されているので,端子が豊富な割に左右背面のシルエットはすっきりとしたものになっており,この点からもデザイン重視のボディ設計であることが分かる。各コネクタの使い勝手は,2つのメモリスロットについては左手前のアクセスしやすい位置にあるので申し分ないが,頻繁にアクセスすることになると思われるIEEE1394端子とカバーのないUSB端子は背面にあるため少々使い勝手は悪い。これらはほかに端子のない右側面に持ってきてほしかったところである。



本体前面および背面。

 本体底部には多数のカバーがネジ止めされており,これを外すことにより各種デバイスへアクセスすることは可能だ。B5サイズのような小型ノートPCでは,内蔵デバイスのアクセスにたくさんのネジを外してキーボードを開いたり,パームレストのカバーを外したりと非常に面倒かつ困難なのだが,この手軽さはA4ノートPCの利点だと言える。HDDの固定は専用固定金具とネジ1本のみで行なわれているので,取り外しは簡単である。本機のHDD容量は30GBと大きく,動画やグラフィックいったマルチメディア系作業やゲームを行なわないのなら,換装作業に迫られる可能性は少ないが,もし交換する場合は厚さ2.5インチ9mm厚のドライブまで格納可能である。万一のトラブル時には参考にしてもらいたい。

省電力設定はXP付属のユーティリティは利用せず,専用ツールで行なう。専用だけあってこちらのほうが高機能だ。
 底面にはHDDだけでなくメモリスロットと着脱式のバッテリパックが搭載されている。メモリスロットは底面左奥の2本のネジを外してカバーを開けると,144ピンのSO-DIMMスロットが2つ姿を現わす。そのうちのひとつに標準搭載の分となる256MBメモリボードが装着されており,もうひとつは空っぽの状態だ。メモリ増設の際には,ここにメモリボードを挿すことになる。残りひとつのスロットを中途半端な容量で埋めるのはもったいないので,増設するのなら128MBまたは256MBのメモリを挿すのがベストであろう。底面部にはこのほかにも,バッテリパックへアクセスできる。これはHDDやメモリスロットのカバーと違い,ネジで固定されてはおらず,スライド式の固定スイッチなので,特殊な工具なしでワンタッチ着脱が可能だ。バッテリパックは10.8V/3900mAhのリチウムイオンタイプを装備し,高性能/大容量のバッテリなのだが,ヘビーノートPCの本機の仕様ではモバイルノートPCの半分程度の駆動時間しか得られない。大容量バッテリなどのオプションも用意されていないため,モバイルは短時間限定の制限がつく。無停電電源装置(UPS)としての機能だと割り切るべきであろう。

 HDDとCD/DVD-ROMドライブが本体シャーシ固定でワンタッチで簡単に着脱するできない仕様でFDDも持たないことから,いずれかのデバイスを取り外して2台目のHDDを繋ぐことは不可能だ。また,特殊な拡張ベイも装備していないので,DVD-Rドライブや2台目のHDDなどのデバイスを増設するためにはUSBやIEEE 1394などを利用する外付けタイプの製品を選択することになる。ストレージデバイスといったデータ転送スピードが必要になる外付けデバイスは,できるならUSB(1.1)は避けてIEEE 1394で行ないたいところだ。もし,DVカメラ用にIEEE 1394を常にキープしておきたいのなら,余裕のあるPCカードで接続する方法を選択するのが賢いだろう。



デスクトップマシンではBIOSで設定する内容も,専用ユーティリティ経由で設定する。

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