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DynaBook G3/510PME

DynaBook G3/510PME

2002年02月14日 14時16分更新

文● 宇野貴教

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ゲーマー必見
「GeForce2 GO」を搭載!

 CPUはシステムバス133MHzのPentiumIII-1GHzを搭載する。発熱は高めになっているようで,こまめにCPUファンが回転する音が本体内部から発生し,静粛性は今ひとつだが,独自ユーティリティで熱処理をCPU速度低下優先にすることで,ファンの稼働頻度を落とすことが可能だ。このユーティリティは,熱処理の方法のほかに,CPU速度の4段階設定が可能で,設定内容をプロファイルとして保存することもできる。チップセットはIntelのi815EPで,メインメモリは2つ用意されているSO-DIMMスロットのひとつに,256MBのメモリボードが装着されている。空きスロットはひとつで,ここに256MBのメモリボードを装着すれば最大512MBまで増設可能である。

 高速なCPUに合わせ,グラフィックチップは3D機能では定評のあるnVidiaのモバイル用「GeForce2 GO」を,ビデオメモリもDDR SDRAMを16MB装備する。このチップは,ノート用3Dアクセラレータとしては現在最高ランクの製品であり,デスクトップマシンと比較しても引けを取らないパフォーマンスが期待できる。3D関連のベンチマークテストの結果も他機種と比較して群を抜く成績だ。実際に何本か3Dゲームをプレイしてみたが,パフォーマンスはなにも問題はなく快適に遊ぶことができた(ただし別途マウスが必須)。3Dゲームのパフォーマンスを重要視するユーザーにはこの点だけで購入を決定しても後悔しないレベルである。

 液晶にはSuperViewと呼ばれる高輝度パネルを採用し,下位モデルよりもひとまわり大きい15インチパネルを搭載する。同社の他モデルなどで採用する低温ポリシリコン液晶よりもさらに高輝度なのが特徴だ。ただし,視野角は横方向はまったく問題ないが,上下方向で若干変化が激しく,垂直に近い状態だとやや白みがかった画面になる。解像度は1024×768ドット/26万色表示(ディザリングでフルカラー表示対応)となっている。15インチの大型パネルでこの解像度は,標準で文字サイズも十分大きく,逆にもっと解像度を上げてほしかったところである。とはいえ,視力が悪い人には標準で文字が大きいことは歓迎すべきポイントだ。サウンド機能はチップセット内蔵のもの利用し,スピーカは前述のとおり「harman/kardon」と共同開発したサブウーファ付きスピーカを内蔵する。DVDタイトルや音楽CDを何枚か視聴してみたが,高音から低音までクリアに響き,ノートPC内蔵スピーカとは思えない出来栄えだ。口径が小さいので迫力は大口径のオーディオスピーカには劣るものの,増設機器なしで十分な高品位サウンドを楽しめる。

本体左右側面。

 右側面に内蔵する光ディスクドライブは松下寿製のCD-R/RW/DVD-ROMに対応したコンボドライブを採用する。読み書きのスピードは,CD-R書き込み/CD-RW書き換え/DVD-ROM読み出しがいずれも8倍速,CD読み出しが24倍速となっている。本体前面にはこのCD/DVD再生用の操作ボタンが装備され,液晶パネルを閉じた状態での操作はもちろん,電源オフ時でもCDプレイヤーとして機能させることが可能である。HDDは30GBを搭載し,FDDは内蔵せずUSB接続の外付けドライブが標準添付されるが,FDDの使用頻度は年々下がってきており内蔵でなくても問題はないだろう。

 本体サイズ/重量は,330(W)×273(D)×35.9(H)mm/3.1kgでA4ノートとしてはスタンダートな値となっている。バッテリは10.8V/3900mAhのリチウムイオンと高性能なものを搭載するが,やはり超弩級スペックのためにバッテリの持ちは今ひとつ。独自ユーティリティでCPU速度を4段階で変更可能と紹介したが,バッテリ駆動時間はメーカー公称値で2.1時間と決して長くはなく,バッテリ駆動はオマケ程度と認識しておく必要がある。

ACアダプタは他機種と比べてかなり大きく重い。A4の本体と合わせて鞄に入れて持ち運ぶにはかなり無理がある。

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