スペックどおりの高画質なスキャン結果
スキャンサンプル1。初期設定のまま4000dpiでスキャンした画像を600×400ドットにリサイズしている。肌色の階調が滑らかに再現されており、解像感も高い。バックの階調に飛びがあるのはリサイズとJPEG圧縮のため。 |
スキャンサンプル1の右目周辺を、リサイズせず4000dpiでスキャンしたまま600×400ドットにトリミングしたもの。フィルム上で解像しているものなら、すべてスキャンできる印象だ。 |
スキャンサンプル1と同じコマのSUPER COOLSCAN 4000 EDでのスキャン結果。FS4000USと同様に初期設定のまま4000dpiでスキャンした画像を600×400ドットにリサイズしている。両社の指向の違いがよくわかるだろう。 |
ちなみに、スキャンをはじめるときにはコールドスタートから冷陰極線管の光量が安定するまでのキャリブレーションに約1分かかる。LED光源を採用するニコンのCOOLSCANシリーズがソフトを立ち上げるとすぐに取り込みが可能になるのに比べると少々遅く、イライラするかもしれないが、待っている間にスキャンするコマでも選んでいればいいだろう。
スキャンサンプル2。初期設定のまま2000dpiでスキャンした画像を600×400ドットにリサイズしている。これだけ明暗差が激しいと、フィルム上ではもう少し階調が残っているハイライト部分や暗部も、飛んだり潰れたりしてしまう。デフォルト設定ではやや赤みが強くなる印象だ。 |
また、4000dpiの解像度を必要とするなら、IEEE1394端子を装備することで高速なスキャンが可能なSUPER COOLSCAN 4000 ED(19万8000円)がライバルとなるが、Digital ICE3やマルチサンプルスキャニングのサポートというアドバンテージを考慮しても、10万円の価格差はやはり大きい。“ニコン”というブランドや“EDレンズ”という響きに特別な感情を持たないユーザーなら、FS4000USを選んで間違いはないだろう。
スキャンサンプル2の右側の建物部分を、リサイズせず2000dpiでスキャンしたまま600×200ドットにトリミングしたもの。上がFAREをオフにしてスキャンした場合で、下が標準の強さでFAREを有効にした場合。空など均質な部分では画像処理の影響はまず気にならないが、建物の格子状の部分や、空との境界部分などに画像処理の痕跡が見て取れる。 |
製品名 | CanoScan FS4000US | COOLSCAN IV ED | SUPER COOLSCAN 4000 ED |
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撮像素子 | リニアCCDラインセンサ | ||
解像度 | 4000dpi | 2900dpi | 4000dpi |
階調表現力 | 入力14bit、出力8/14bit | 入力12bit、出力8/16bit | 入力14bit、出力8/16bit |
インターフェイス | USB1.1、SCSI-2 | USB1.1 | IEEE1394 |
本体サイズ | 92(W)×368(D)×144(H)mm | 93(W)×315(D)×169(H)mm | |
重量 | 約2.4kg | 約3kg | |
対応OS | Windows 98/Me/2000、Mac OS 8.6~9.1 | Window 98 SE/Me/2000、Mac OS 8.6以降 | |
価格 | 9万8000円 | 9万8000円 | 19万8000円 |