意外にしっかりとした画質
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撮影サンプル1。元画像(640×480ドット)のまま掲載。曇天下なのでハイライトの白とびは少ない。細部の解像感はそれほど悪くない。 |
固定焦点の35万画素デジタルカメラなので、さすがに100万画素クラスのデジタルカメラの画像を見慣れた目からすれば物足りないのは確かだが、1万円以下のいわゆるトイデジカメ(バンダイ「C@mail-F38」やカシオ「LV-10」)に比べれば解像感は良好だ。ただ、低価格に抑えるために採用したCMOSセンサの限界から、ハイライト部で白とびしやすく、晴天の屋外などの高コントラストなシーンには弱い。薄曇や間接照明での撮影が最も適している。
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撮影サンプル2。暗部の黒つぶれは辛いものがあるが、夕焼けの空のグラデーションはそれなりに再現されている。 |
画像はノイジーな印象を受けるが、どちらかと言えばレンズや撮像素子の限界というよりも、JPEGの圧縮率が高すぎるようにも見える。8MBの内蔵メモリに撮影可能枚数は最大127枚で、実際に撮影した画像ファイルは1枚あたり50~150KBとなる。これは一般のデジタルカメラにおける640×480ドットモードの半分程度のファイルサイズだ。低価格に抑えるために少ないメモリで多くの枚数を記録できるようにしたのだろうが、画質的にかなり損をしているようにも思える。圧縮率を下げた高画質モードを用意してほしかった。
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撮影サンプル3。マクロでの撮影。白とびが起きているが、エッジはくっきりとしていて発色は良好だ。 |
WS30 SLIMはオープンプライスだが、店頭では6000円~8000円程度のトイデジカメよりもちょっと高めの1万円弱で販売されている。デジタルカメラの低価格化が進んだおかげで、入門機では200万画素クラスが実売価格2万円以下という状況となってきており、プラス1万円程度の価格差で液晶モニタやオートフォーカスレンズを装備する“普通の”デジタルカメラが購入できることを考えれば、プライスパフォーマンスはそれほど高くない。ただし、名刺サイズのコンパクトなサイズやトイデジカメとは一段上の画質など、カバンに入れておけば、思わぬシャッターチャンスで活躍してくれるかもしれない。
撮像素子 |
35万画素CMOS |
レンズ |
単焦点パンフォーカスf=6.16(35mmフィルムカメラ換算42mm)、F3.47 |
撮影画素数 |
640×480ドット |
記録メディア |
内蔵8MBメモリ |
記録枚数 |
最大127枚 |
内蔵フラッシュ |
オート/強制発光/発光禁止 |
インターフェイス |
USB |
電源 |
単4×2本(アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池、ニッカド充電池) |
本体サイズ |
89(W)×18.7(D)×58(H)mm |
重量 |
約78g(電池除く) |
対応OS |
Windows 98/Me/2000 |