コマンドオプションは、プログラムの動作を変更するために設けられている。そのため、プログラムの役割が異なれば、使えるオプションも異なるし、同じオプション名であっても動作が異なる。たとえば、rmやmvではfは強制的に動作させるためのオプションだが、tarのfオプションはアーカイブファイル名を指定するのに用いる。さらに、オプションの指定方法もコマンドごとに異なる。aとbオプションを指定するとき、-abとできるコマンドもあれば、-a -bと個々に指定するしかないのもある。
使い方のわからないコマンドは、manコマンドで簡単に調べることができる。使い方は、次のように、引数にコマンド名を指定するだけだ。
USER$ man man
kオプションでキーワードを指定すると、関連するページが表示される(画面3)。
USER$ man -k passwd chpasswd (8) - update password file in batch gpasswd (1) - administer the /etc/group file htpasswd (1) - Create and update user authentication files mkpasswd (1) - generate new password, optionally apply it to a user mkpasswd (8) - Update passwd and group database files passwd (1) - update a user's authentication tokens(s) passwd (5) - password file pg_passwd (1) - Manipulate the flat password file userpasswd (1) - A graphical tool to allow users to change their passwords. yppasswd, ypchfn, ypchsh (1) - change your password in the NIS database
画面3 manで“passwd”に関連するページを検索
かっこ内の数値はセクション名であり、次の分類を示している。
- 1 一般的なコマンド
- 2 システムコール
- 3 ライブラリ関数
- 4 スペシャルファイル
- 5 ファイルフォーマット
- 6 ゲーム
- 7 その他
- 8 管理コマンド
- l ローカルなコマンド
- n 新しいコマンド
同じ名前のページが複数のセクションにある場合は、セクション番号を指定して、目的のページを表示する。たとえば、passwdコマンドではなく、パスワードファイル/etc/passwdの詳細について調べたい場合は、セクション5にあるpasswdを表示するよう指定する。
USER$ man 5 passwd
オンラインマニュアルには、もうひとつinfoコマンドも用意されている。
USER$ info info
とすると、infoコマンドのチュートリアルが表示されるので試してみてほしい。
コマンドオプションを調べたいとき、manやinfoでも見つからなければ、--helpや-hを付けて実行してみよう。オプションの説明が表示されることがある。