(社)電子情報技術産業協会(JEITA)は22日、ミッドレンジコンピュータ・ワークステーション事業委員会と市場調査委員会を設置し、サーバーおよびワークステーションの2000年度出荷台数を発表した。
2000年度総出荷金額内訳 |
それによると、サーバーの出荷台数は金額で1043億円と前年比8%増、台数で16万1279台で6%増となった。UNIX系サーバーとNOS(Network OS:主にWindows NT)サーバーの合計金額は前年比21%増、台数で18%増と好調で、これはネットビジネス用途での需要の拡大、通信キャリアーなどによる大規模データベース用のサーバー、インターネット活用のインフラ整備としてのサーバーなどさまざまな用途での需要が増加したからだという。
金額クラス別で分類すると、300万円から1000万円クラスが減少していることに対し、300万円以下と4000万円以上のクラスが伸びていて、低価格サーバーと高機能サーバーへの2極化が進んでいることが分かる。
また、OS別で見るとUNIX系サーバーは金額ベースで26%増と大幅な伸びを示したが、NOSサーバーは9%の伸びとなった。UNIX系サーバーは、特に300万円以下の価格帯で36%の伸びを示している。従来は高機能サーバーはUNIX、低価格サーバーはWindows NTなどと分かれていたが、現在では低価格サーバーにもUNIX系が浸透していることが読み取れる。もっとも、4000万円以上の価格帯では、UNIXサーバーは52%増と飛躍的な伸びを示している。
ワークステーションについては、金額は1310億円で17%減、台数は9万2365台で3%増となり、ワークステーションでは低価格化が進んでいる。
2001年度について、JEITAでは社会全体では設備投資が冷え込むとしても、ASPやISP、データセンター事業などでサーバーの需要が拡大すると予想しており、UNIXサーバーとNOSサーバーの合計は金額で11%増、台数で13%増と強気の見通しを立てている。