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JEITA、パソコン出荷実績を発表、暦年で1000万台突破――'98年夏以降出荷のパソコン誤ダイヤル問題にも言及

2001年02月05日 20時10分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(社)日本電子情報技術産業協会(JEITA)は5日、平成12年度第3四半期(2000年10月~2000年12月)における国内メーカーのパソコン出荷実績を発表した。

都内で行なわれたJEITAの発表会の模様

暦年で1000万台、2兆円を突破

今回の発表によると、第3四半期におけるパソコン本体の国内出荷台数は277万8000台(前年同期比15%増)となり、第3四半期の数字としては過去最高だという。また、平成12年暦年(2000年1月~12月)の国内出荷台数は1155万4000台(前年同期比25%増)と、初めて1000万台を突破した。

今回発表された出荷実績は以下のとおり。

●第3四半期パソコン本体総出荷実績
  • 総出荷台数:301万5000台(前年同期比17%増)
  • 国内出荷台数:277万8000台(同15%増)
  • 輸出出荷台数:23万7000台(同45%増)
  • 総出荷金額:5241億円(同3%増)
  • 国内出荷金額:4870億円(同2%増)
  • 輸出出荷金額:371億円(同32%増)
●第3四半期国内本体形状別出荷台数実績
  • ポータブル(ノートパソコン):142万4000台(前年同期比29%増)
  • デスクトップ:135万4000台(同4%増)
●第3四半期本体出荷平均単価
  • 国内平均単価:17万5000円
  • ポータブル:18万8000円
  • サーバー/デスクトップ:16万2000円
●暦年パソコン本体総出荷実績
  • 総出荷台数:1242万1000台(前年同期比25%増)
  • 国内出荷台数:1155万4000台(同25%増)
  • 輸出出荷台数:86万7000台(同25%増)
  • 総出荷金額:2兆2537億円(同11%増)
  • 国内出荷金額:2兆1052億円(同11%増)
  • 輸出出荷金額:1485億円(同16%増)
●暦年国内本体形状別出荷台数実績
  • ポータブル(ノートパソコン):660万9000台(前年同期比31%増)
  • デスクトップ:581万2000台(同19%増)

第3四半期の本体形状別出荷実績では、ポータブルが51%を占めている。JEITAは、ポータブルが好調な理由として、単価が安くなったこと、高性能CPUやCD-RWドライブを搭載した機種が増えデスクトップと性能が変わらなくなったことを挙げている。

また、平成12年暦年の国内出荷実績は、台数ベースで1000万台を突破し、出荷金額も初めて2兆円を突破した。JEITAは、昨年11月の第2四半期出荷実績発表時に、平成12年度の国内パソコン出荷台数見込みを1150万台から1200万台に上方修正したが、今回の結果を受け、ほぼ見込み通りとしている。

JEITAは、1000万台を突破したことについて、コンシューマー向けモデルの伸びが大きかったことを挙げている。コンシューマー向けモデルは前年同期比で約50%増であるのに対し、ビジネス向けモデルは約10%増と、平成12年はコンシューマー向けモデルが支えた1年だったという。

現在、米国のパソコン出荷実績が伸び悩んでることについては、普及率の違いを挙げ、米国が限界普及率76%に対し実際の普及率が60%であるのに対し、日本は限界普及率65%に対し実際の普及率は40%弱と、まだ普及する余地があるとしている。ビジネス向けモデルについても、大企業はほぼ普及が終わっているが、中小企業はまだ導入していない会社も多いため今後も期待できるという。平成13年度は1300万台を見込んでいるという。

パーソナルコンピューター出荷実績自主統計の参加企業:アップルコンピュータ(株)、日本電気(株)、沖電気工業(株)、カシオ計算機(株)、三洋電機(株)、シャープ(株)、セイコーエプソン(株)、ソニー(株)、(株)東芝、東芝パソコンシステム(株)、日本アイ・ビー・エム(株)、日本ゲートウェイ(株)、日本ヒューレット・パッカード(株)、(株)日立製作所、富士通(株)、松下電器産業(株)、三菱電機(株)。パソコン市場全体に対する統計のカバー率は9割程度

'98年夏以降のパソコンユーザーは要注意

またJEITAは、'98年夏以降に出荷されたパソコンに搭載されている一部のモデムにおいて、CPUに高い負荷がかかった状態でインターネット接続を行なった場合、誤ダイヤル発信となる事象がまれに発生することについて、JEITAの対応を発表した。

この問題が発生する可能性があるパソコンは、'98年夏以降に出荷されたパソコンで、一部のモデムを搭載しているモデル。このモデルで、例えば電源投入直後まだOSが完全に立ち上がっていない状態(カーソルが砂時計の状態やHDDアクセスランプが点滅中の状態)のときにウェブブラウザーや電子メールソフトを起動した場合、あるいは、複数のアプリケーションを同時使用している状態でさらにウェブブラウザーや電子メールソフトを起動しようとした場合など、CPUに高い負荷がかかっているときにインターネット接続処理を行なうとまれに発生する。回線環境は、ダイヤルパルス回線である場合にのみ発生し、トーン回線やISDN回線、CATVなどでは発生しない。

事象の具体例は、番号欠落パターンと、番号割れパターンの2種類ある。番号欠落の場合、設定した電話番号(ISPのアクセスポイント番号)のうち1~2桁が欠落する。例えば、AP番号が049-911-XXX9であった場合、頭の“04”が欠落し、9-911-XXX9→991-1XXXという市内電話番号にかかってしまう(最後の9は桁落ちする)。番号割れは、例えばAP番号が071-254-XXX4の場合、2桁目の“7”が“25”に分割して0251-254-XXX4→0251-25-4XXXXという番号にかかってしまう(最後の4は桁落ち)という。

いずれの場合も、インターネット接続処理を行なった場合、誤ダイヤル発信となるため、パソコン利用者が無意識のうちに、第三者に間違い電話をかけてしまうことになる。これらの誤ダイヤルの事象は、ここひと月で数件発生している。

'98年夏以降のパソコン出荷台数は計2400万台、うち対象モデム搭載パソコンは600万台で、そのうちパルス回線を利用しているものは約200万台といわれる。これらの200万台で上記の条件が揃った場合に、まれに発生するという。

これらの事象は一部のモデムドライバー搭載パソコンにのみ発生するが、CPUとの兼ね合いがあるため一概にモデムドライバーが原因とは言えないという。またOSに関しては、Windows NT、Windows 2000、Windows Meモデルでは発生しない模様。Mac OSでも発生するかどうかはまだわからないという。

誤ダイヤル問題については、昨年11月より一部ISPやパソコンメーカーで警告がされており、昨年JEITA内でも問題提起されパソコンメーカー各社にも影響していることが明確となったため、JEITAとして対応を検討、今日に至ったという。

'98年夏出荷以降のパソコンであるにも関わらず、問題が今日までわからなかった背景についてJEITAは、この誤ダイヤル事象は加害者側が認識できないものであり、被害者側で無言電話を調べていくうちにパソコンが原因ではないかということになり、事象が表面化するのが遅れたとしている。

JEITAは、ホームページで誤ダイヤルについての情報を公開し、パソコンメーカー各社へのリンクも掲載する。また、パソコンメーカー各社に対し、該当機種の情報公開や対策済みモデムドライバーのダウンロード提供など、対応の依頼を行なっている。あわせてISPなど関連団体、企業への協力依頼も実施するという。

また、一般のパソコンユーザーに対しては、恒久的な対策として対応済みのモデムドライバーに入れ替えてほしいと呼びかけている。この対応済みドライバーは各社のウェブサイトからダウンロードできるようになっている。また、一時的な回避対処として、パソコン起動中または起動直後のインターネット接続、および複数のアプリケーションを起動中でのインターネット接続を行なわないよう呼びかけている。さらに、引越しをした場合や、モバイルでの利用時などには、アクセスポイント番号などの接続設定を再確認するようにとも説明している。

該当機種のあるメーカーは、日本電気(株)、セイコーエプソン(株)、ソニー(株)、(株)東芝、日本アイ・ビー・エム(株)、(株)日立製作所、富士通(株)。

一方該当機種のないメーカーは、沖電気工業(株)、カシオ計算機(株)、三洋電機(株)、シャープ(株)、日本ユニシス(株)、松下電器産業(株)、三菱電機(株)。日本ゲートウェイ(株)は現在調査中という。

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