国内の組み込みツールベンダーと米MontaVistaにより、組み込みLinuxソリューションプロバイダ、(株)イーエルティ(以下ELT)が5月22日に設立された。
国内の組み込みアプリケーション開発環境の多くが非GNUベースであるという現状をふまえ、米MontaVistaの組み込み専用OS「Hard Hat Linux」と、パートナー各社のコンパイラ、ICE、デバッガなどを包括することで、GNU/非GNUを問わない開発・ランタイム環境を提供する。
パートナー各社について
国内のパートナーとなるのは、モンタビスタソフトウエアジャパン(株)、ガイオ・テクノロジー(株)、(株)ワイ・ディー・シー、(株)ガイア・システム・ソリューション。
モンタビスタソフトウエアジャパン(株)は、ELTのニーズに応じて「Hard Hat Linux」のカスタマイズやサポートを行なう。両社はリソースをシェアし、開発やマーケティングにおいて協業していく。
ガイオ・テクノロジー(株)は、組み込みソフト開発環境「OPENplus」を「Hard Hat Linux」に対応させる。同社は、主にiTRONをサポートしてきたが、ハイエンドレベルにおける「Hard Hat Linux」のニーズに応え、iTRONのユーザーが従来の操作性のまま移行できるようなコンパイラやデバッガを提供していく。
(株)ワイ・ディー・シーはのICEの日本最大メーカーであるという特徴を活かし、デバッグ環境などを提供していく。
(株)エルミックシステムは、組込みシステム専用のインターネット接続用プロトコルスタック「Kasago TCP/IP」などを扱っており、ELTの通信事業者向けソリューションを主にサポートしていく。
(株)イーエルティ 代表取締役社長 坂本秀人氏 |
代表取締役社長の坂本氏は、「後発として他社との差別化をはかるため、開発を重視した“ツールのインテグレータ”を目指していきたい」と語っていた。