AMDからAthlon-1.33GHzおよび1.3GHzが発表された。2000年10月末の1.2GHzの発表からしばらくぶりのクロック向上となるが、気になるのはやはりパフォーマンス。編集部でAthlon-1.33GHzを入手できたので、さっそくベンチマークテストの結果をお届けしよう。
ベンチマークの環境は下の表のとおり。Pentium 4-1.5GHz、PentiumIII-1GHzの代表的な環境と比較しているが、今回メインメモリ容量のみ統一できなかった。ただ、メインメモリの容量はこのようなベンチマーク結果にはほとんど影響しないので十分参考にはなるだろう。
CPU | Athlon-1.33GHz | Pentium 4-1.5GHz | Pentium III-1GHz |
---|---|---|---|
チップ セット |
AMD-761+VT82C686B | i850 | i815E |
マザー ボード |
Gigabyte GA-7DX | Intel D850GB | Intel D815EEA |
メモリ | PC2100 DDR SDRAM (CL=2.5) 256MB |
PC800 RDRAM×2 128MB |
PC133 SDRAM (CL=3) 128MB |
ビデオ | GeForce2 Ultra (64MB DDR) |
GeForce2 Ultra (64MB DDR) |
GeForce2 Ultra (64MB DDR) |
HDD | IBM DTLA-307030 (UltraATA/100) |
IBM DTLA-307030 (UltraATA/100) |
IBM DTLA-307030 (UltraATA/100) |
OS | Windows Me | Windows Me | Windows Me |
追加ドラ イバ等 |
AMD Miniport Driver Version 4.80、VIA IDE BusMaster Driver 2.1.50 、DirectX 8.0a | Intel Chipset Software Installation Utility v2.80.008、Intel UltraATA Storage Driver Ver6.0、DirectX 8.0a | Intel Chipset Software Installation Utility v2.80.008、Intel UltraATA Storage Driver Ver6.0、DirectX 8.0a |
WV32-CPU
編集部オリジナルのベンチマークソフト「WV32」で整数演算(x86)、浮動小数点演算(x87)の演算性能を計測した。Pentium 4はSIMD演算に注力した設計のため、Athlonがダントツの1位となっている。数値はPentiumIII-733MHzを1としたときのもの。 |
Super-π
東京大学金田研究室開発の円周率計算プログラム。環境は1024×768ドット/16bitカラー。104万桁の計算を19回ループさせた時間。CPUだけでなく、メモリ、HDDなどシステムすべてに影響するプログラムだが、ここでもダントツ。この環境ではじめて100秒を切った。 |
SYSmark 2000
3DMark 2000 Ver1.1
Madonion.comの有名な3Dベンチマーク。1024×768ドット/16bitカラー。Hardware T&Lは使わず、それぞれのCPUに最適化している。1.2GHzの時はPentium 4にかなわなかったが、今回は逆転を果たした。 |
3DMark 2001
Madonion.comの最新3Dベンチマーク。1024×768ドット/32bitカラー。かなり重い処理を含むヘビーなベンチマークだが、ここでもPentium 4に勝利している。 |
MP3&MPEG4エンコード
結果だが、見ての通り、もはや一般のアプリケーションでの性能はダントツと言っていいだろう。SYSmark 2000でも、ビジネス系、クリエイティブ系アプリケーション両方でPentium 4、PentiumIIIに対して、20%を超える大きな差を付けている。FSBが266MHzに向上していることで大量データの処理性能も向上しており、SSEなどSIMD系演算を使用するアプリケーションでもかなりの健闘をみせている。ビジネスアプリケーション主体に利用する場合はもちろん最強だが、現時点でもっともバランスの良いハイパフォーマンスCPUと言えるだろう。