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【BrainShare vol.1】シュミット会長らによる基調講演―インターネット上でファイルを一元管理する“iFolder”を発表

2001年03月21日 02時18分更新

文● UpsideJapan 鹿毛正之

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今回の基調講演では、第3四半期の出荷が予定されているNetWareの次期バージョン『NetWare 6』についての概要が明らかにされた。NetWare 6では新しい機能として、“iFolder(アイフォルダ)”というファイル管理機能が導入される。

iFolderはインターネットベースのファイル管理機能で、ネットワーク経由でファイルの同期・アップデートを行なうもの。オフィス・自宅・モバイルなど複数の環境で作業を行なう際に、仮想のフォルダをネットワーク上に設定し、そのフォルダに収められたファイルを編集する形でデータの同期を図るというものだ。

iFolder画面iFolderのデモ画面、IPアドレスやログインネームなどを指定して、自分のiFolderにアクセスする

いわゆるネットワークストレージとは異なり、iFolderで同期を図るファイルは、実際には自宅のパソコンやノートPCなど複数の環境に格納されている。いずれかの環境で作業を行なった場合、ファイルに加えた変更はiFolderに記録され、次に他の環境で作業を始める際に自動的にファイルのアップデートが行なわれる。

iFolderではファイルの差分だけを更新するため、サイズの大きなファイルを編集する場合でも必要最小限のアクセスでファイルの更新が行なえるという。また、データが常にiFolderでバックアップされるため、ノートPCのHDDがクラッシュしたような場合でも、iFolderにアクセスすることでファイルの復旧を行なうことが可能だ。

iFolderを利用する場合、基本的には専用のクライアントソフトウェアをインストールしておく必要があるが、ウェブブラウザーを利用してiFolderにアクセスすることも可能だ。そのため、インターネットにさえ接続されていれば、インターネットキオスクなどあらゆる環境で自分のファイルにアクセスすることが可能になるという。

リリースに関してはNetWare 6の一機能としてバンドルされるほか、NetWare 5.1とWindows NT/2000向けに販売も行なわれる。価格は現時点では未定となっている。

このiFolderのほか、NetWare 6ではインターネットストレージへのアクセスや、インターネットプリンティングの機能が装備されるという。ノベルではNetWare 6により“ノンストップ・アクセス”が実現されるとしており、あらゆるファイル・プリント・ネットサービスを、あらゆるネットワーク・ストレージ・クライアント環境で利用できるようになるとしている。

ワイヤレス環境もone Netに統合

one Netでは、ワイヤレスデバイスもネットワークに統合されることになる。同社のグループウェア『GroupWise』の次期バージョンとなる『GroupWise 6』では、Eメールやスケジューラーの機能をWAP対応のワイヤレスデバイスからも利用できるようになるという。

GroupWiseのワイアレスデバイス
GroupWise 6におけるワイヤレスデバイス対応を発表

また、eDirectoryに対応したウェブベースの検索ツールである“eGuide”についてもワイヤレス対応化を果たし、PDAや携帯電話からのアクセスが可能になったことが発表された。

このほか、同社の主力製品であるディレクトリ製品の『Novell eDirectory 8.5』に関しては、以前から対応予定と発表されていたTru64のサポートが正式に発表された。また同時にAIXのサポートも発表されている。

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