3D PROPHET II MX／MX Dual Display VIDEO／GTS Pro 64MB／Ultra 64MB
3D PROPHET II MX／MX Dual Display VIDEO／GTS Pro 64MB／Ultra 64MB
2001年02月14日 14時50分更新
わずか半年で新型ビデオチップが登場するというNvidiaの極端な開発ラッシュも、20世紀とともに幕を引く形になった3dfxというライバル会社の消滅(Nvidiaに吸収される)によって、やや落ち着きを取り戻してきた。だが、依然としてNvidiaの影響力は大きく、まもなくテイクオフする次世代ビデオチップ「NV20」(GeForce3になると言われている)に対抗する形で、ATIも次期チップを着々と開発しているようだ。
さて、ここではギルモ／Herculesの「3D PROPHET IIシリーズ」4モデルをまとめて紹介する。搭載チップがNvidia製GeForce2 MX／GTS Pro／Ultraとコアクロックやメモリクロックの違う3兄弟が揃って、かつドライバは共通のものが使えるため、チップ自体のパフォーマンスが明確に測れるからだ。まもなく登場予定のNV20搭載のビデオカードは、発売当初から(そして今もなお)高値安定のGeForce2最上位モデル「GeForce2 Ultra」と同程度(5万円台)かそれ以上の価格になるだろう。
となれば、いかに早い＆速いもの好きの自作PCユーザーといえども、おいそれとは手が出しづらいところ。むしろ、NV20の登場によって値が下がってくるであろう、これらGeForce2搭載ビデオカード(やライバルのRADEONカード)が最良の選択肢になりうる。
では、各カードについて詳しく見ていこう。
実売2万円以下 コストパフォーマンス高し
3D PROPHET II MX／MX Dual Display VIDEO
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| アナログRGB出力1つの「3D PROPHET II MX」。付属品は4モデルとも共通で、ドライバ類とDVDソフト「PowerDVD」、および3Dゲーム「TACHYON」「大刀」「THIEF II」のデモ版と、QUAKE III ArenaのNvidia専用アドイン(いずれも英語版)。 |
GeForce2 3兄弟の末弟、GeForce2 MXを搭載するのが「3D PROPHET II MX」と、これにビデオ出力機能を追加した「同 MX Dual Display VIDEO」だ。どちらもメモリはSDRAM32MBを搭載している。
コア(GeForce2 MX)クロックは175MHz、メモリクロックは183MHz。GeForce2 MXも、上位のGeForce2 GTS／GTS Pro／GTS Ultraと同じくDDR SDRAMを搭載できるが、この場合メモリバスが半分の64bitになってしまう(上位チップでは128bitバスのまま)。そのため、搭載メモリの価格などを考慮して通常のSDRAMを選択したものと思われる。
なお、ギルモのWebサイトで最新ドライバとともに公開しているユーティリティ「Hercules 3D Twaker」を使うとコアクロックを155～220MHz、メモリクロックを160～230MHzまで1MHz単位で変更できる(ただし、あくまでユーザーの自己責任で利用すること)。
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| こちらはTV出力が付いた「3D PROPHET II MX Dual Display VIDEO」。端子はS-VIDEOだが、コンポジットへの変換ケーブルが付属する。カード長は154mm(MXも同じ長さ)。 |
カード自体の外観は、目に鮮やかな青い基板を採用し、デフォルトのクロック設定では発熱が低いためかビデオチップに小型のヒートシンク(ファンレス)を搭載しているだけ、というシンプルさが特徴的だ。
ビデオ出力機能は、ビデオチップの左上にある「Bt869KRF」(CONEXANT製)が実現している。800×600ドット／フルカラー／60Hzまでの画面をTVに表示可能で、TVとモニタの出力切り換え、および同じ画面の表示(モニタ側の解像度が800×600ドットより大きい場合は、TV側が仮想スクリーンになる)、隣接する画面の表示(いわゆるDual Screen)の3パターンの表示切り替えが可能だ。
価格はオープンプライスで、実売価格は1万6000～8000円程度。2万円を切る手頃な価格が嬉しいところだ。なお、ギルモでは、3月にもGeForce2 MXに64MB SDRAMを搭載した新製品「3D PROPHET II MX 64MB」を発売する(実売価格など詳細は未定)。
