プラザー工業の「スポットスナップ」は、PCの画面上の必要な情報のみを切り取ってシールにできる小型の熱転写カラープリンタだ。
モニタ画面をそのままシールに
スポットスナップはCDケースを分厚くしたと程度のサイズの縦置き/横置きが可能な筐体で、本体正面に排紙孔と電源ボタン、電源LEDがあるだけのシンプルなデザインだ。本体内にはロール紙とカラーインクリボンを内蔵し、PCとはUSBで接続、電源は外付けACアダプタを利用する。なお、白黒印刷用の感熱ロール紙も用意されており、インクリボンを取り外して印刷できる。
上下のロックを押せば本体が2つに割れるように開き、ロール紙とインクリボンを装着できる。 |
印刷された用紙は前面から吐き出され、印刷された部分のみ内蔵オートカッターで自動的に切り取られる。用紙幅は7cm、最大印刷長は11cmで、裏面をはがせばのり面が現れるのでシールとして手帳などに貼り付けられる。インクリボンは印刷面と同じ幅のものを利用して再利用できないタイプだ。1本1600円で、最大用紙サイズで約60枚分の印刷が可能、ロール紙(1000円)は7m長なので、1枚あたりのランニングコストは42円強になる計算だ。白黒用感熱ロール紙(950円)の場合は1枚あたり15円弱となる。
スポットスナップのハードウェアだけを見れば単なる熱転写カラープリンタなのだが、「スナッパー」と呼ばれるユーティリティが非常によくできており、同機を特徴づけている。プリンタドライバと同時に印刷ユーティリティをインストールし、「スナッパー」をスタートメニューから起動すれば(インストール時に「スタートアップメニューに入れる」を選択することもできる)画面左下にスナッパーと呼ばれる小さなウィンドウが開く。
画面右下に開く小さなウィンドウの「スナッパー」。キャラクタを変更することもできるし、タスクバーに入れることも可能だ。 |
利用方法としては、Webブラウジング中などに画面を印刷しておきたいと思ったら、スナップメニューをワンクリックすればマウスポインタが十字型となり、画面上を矩形で選択できるようになる。矩形で範囲指定すれば「スポットスナップ オペレーター」と呼ばれる印刷ユーティリティが起動して、矩形選択した画面が自動的に貼り付けられている。そのまま印刷ボタンを押せば画面どおりのイメージで印刷されるが、さらに画面上の別の領域を追加し取り込み、図の回転(90度単位)や拡大/縮小、文字や図形を新たに書き込むこともできる。
スナッパーでキャプチャ中の画面。矩形で範囲指定をしている間はマウスポインタの横に虫眼鏡が表示される。 |
範囲指定を行うとスポットスナップ オペレーターという印刷ツールが表示され、画面上で印刷レイアウトや要素の追加が可能だ。 |