●独SAP社が20日に中間決算、日本の貢献が注目される
ERP(エンタープライズリソースリエンジニアリング)ソフトの市場でトップシェアを握る独SAP社が、20日に'98年上半期の決算報告を出す。10日には前年期比で売上高増加が約60パーセントに及ぶだろうとの速報を出し、上半期の正式決算報告の露払いとした。注目されるのはSAPジャパン(株)の貢献度である。'97年通年では、独本社の売上高が4369億円(発表時の為替換算)だったのに対し、SAPジャパンの売上高がその約7%の298億円に留まった。日本法人は今年2月に、当時の社員数700名を'98年末には約1100名にして増強して躍進するとアナウンスしている。'93年1月に就任してから6年目に入る中根滋社長にとっては正念場となっている。海外企業の日本法人の場合、予定売上高に計上する際の基準が海外と日本とで異なるため、問題が起きる場合がある。同社の場合、独本社のニューヨーク証券取引所での株式公開が8月3日に控えているため、日米欧3極の会計基準に敏感にならざるをえないが、SAPジャパンには「そういう問題はまったくない」(同社広報部)。20日の中間決算に日本の頑張りがどう反映されるか、期待される。
●イーストがマスコミ、出版社向けにビューアーソフトの説明会を開催
イースト(株)は、マスコミ、出版社を対象として、デジタル化した辞典などのビューアーソフト、『DTONIC(ディートニック)』に関する説明会を16日に開催した。『DTONIC』は辞典などの項目をツリー構造の目次として表示し、実際に目次をめくるような感覚で目的の情報を探すことができる。また、キーワードを入力することによって全文検索が行なえるほか、複数の辞典から検索することもできる。インターネットに接続していれば“Yahoo!”や“goo”、“Mapion”を利用して、インターネット上での情報検索もできる。Windows98/95/NT4.0およびMacOS7.5以降対応。辞書などのテキストデータを『DTONIC』で利用できるようにするための基本制作費は180万円。http://www.est.co.jp/
●富士通、ヒルスボロー工場を保守拠点に転換
富士通(株)は、米オレゴン州ヒルスボロー工場を'98年末をめどに周辺機器の保守拠点に転換すると発表した。米国市場での周辺機器分野での急成長に合わせ、保守業務の充実を図るのが目的。同工場で行なっていた大型コンピュータ向け磁気ディスク記憶装置の生産は、長野県の工場に移される。ヒルスボロー工場ではこれに合わせて約150人が解雇されるという。http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/news/1998/Jul/16-4.html