このページの本文へ

Red HatとDell Computerが提携、LinuxプリインストールPC発売へ

2000年06月21日 00時00分更新

文● 植山 類

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 米Dell Computer (以下Dell)は6月20日(米国時間)、米Red Hatの「Red Hat Linux」を、WindowsやNetWareと同じ地位である「戦略的OS」に位置づけたと発表した。これにより同社は、Red Hatと協力してLinuxのサポートやプリインストールPCの発売を行なっていく。

 この発表は、同日に発表されたRed Hatとの提携「One Source Alliance」に基づいたものだ。One Source Allianceでは、DellはRed Hatの開発者との関係を密にし、Linuxの信頼性および可用性、IA-64ベースのシステムへの対応、クラスタリングについての開発を進める。また、Dellの“PowerApp.web”アプライアンスサーバのような、特定のハードウェアに最適化したRed Hat Linuxの開発も行なう。その第1弾としてDellは同日、米Toyota Motor Salesに対してLinuxをインストールしたPowerApp.webを1400台販売することを発表している

 さらに両社は、互いのシステムを社内で積極的に使用していくことを発表した。これは、Red Hatの開発や認定がまずDellの“PowerEdge”サーバや“Precision”ワークステーションで行なわれ、そのあとほかのシステムでテストされることを意味する。

 Dellは、米IBMのAIXや米CompaqのTru64 UNIXのような自社のUNIXを所有していない。これについてDellのEnterprise System Group上級副社長Michael Lambert氏は、「Linuxが我々の提携するUNIXだ」と語っている。

 Dellはこの提供によって、2003年には3700億ドルに達すると見られるインターネットのインフラ投資の場で、さらに大きなシェアを確保したいとしている。現在、IDCの調査によるとLinuxシステムにおけるDellのシェアは第2位である。

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード