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「KDE 2.0」のロードマップ発表

2000年03月16日 00時00分更新

文● 沖中 弘史

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 KDE Projectは、「KDE 2.0」のロードマップを発表した。

 KDEは、LinuxなどのPC-UNIXで採用されているデスクトップ環境。また、同じような存在として「GNOME」がある。

 今回発表されたのは、おもにベータ版までの予定で、「KDE 2.0」ファイナル版のリリース時期については明記されていない。

 ベータ版までのロードマップは以下のとおり。

  • 3月30日: kdelibsコードフリーズ予定、現在80%完了
  • 4月21日: kdebaseコードフリーズ予定、現在60%完了
  • 4月15日: ドキュメント完成予定、現在70%完了
  • 4月30日: ドキュメントの翻訳完成予定

 ベータ版は、上記コードフリーズののち、1.90のバージョンをつけられてリリースされる予定。また、この1.90では、コードフリーズされたkdelibs、kdebaseのバグフィックスなどがおもに行なわれ、KOfficeやkdenetworkなどのそのほかのモジュールは、1.90以降のバージョンから含まれる予定。

 また、そのほかにkdelibs、kdebase、ドキュメントについて、「2.0」のための以下のような指針が示された。

kdelibs

  • KDEアプリケーションの開発を阻害しないために、最低でも1年以上の期間、バイナリ互換を保てるようなライブラリの実装がなされること

ドキュメント

  • KDEのリリースに含まれるライブラリは、ドキュメントがそろっていなければならない。ドキュメントのないライブラリはリリースに含まれない
  • ドキュメントの翻訳は最低でもドイツ、フランス語訳が含まれる。可能なら、スペイン語や、そのほかの言語の翻訳も含む
  • KDEBASEに含まれるアプリケーションは、KDE 1.xとの違いが記された、基本的なドキュメントが必要

kdebase

  • 「KDE 2.0」のユーザーは、完全な動作を期待しているので、不完全な機能が存在するよりも、その機能が存在しないほうがよい
  • 「kdebase」に含まれるアプリケーションは完成されていなければならない。ここでいう完成とは、必ずしもすべての機能が実装されることではない。つまり、将来の機能のためのコードが不完全な機能のまま含まれているなら、コメントアウトするか、そのほかの方法によって隠されていなければならない
  • 実装されている機能は、異常終了することなく動作しなければならない。また、「この機能は実装されていません」などと表示してはならない

 KDE Projectは、いくつかのベータリリースをくりかえし、充分に安定した時点で「KDE 2.0」をリリースするとしている。

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