マジックソフトウェア・ジャパン(株)は、アプリケーション開発/実行を行なうRADD(Rapid Application Development and Deployment:高速アプリケーション開発・実行)ツール『dbMAGIC Version 8.2 エンタープライズサーバ』Linux版の無償配布を8月27日より開始すると発表した。
『dbMAGIC』は、Webアプリケーションおよび、3階層クライアント/サーバシステム向けサーバ側アプリケーションの実行環境。今回配布されるLinux版は、エンジン部分のみの移殖となっている。よって、アプリケーションの開発には、Windows版のRADDツール『dbMAGIC Version 8.2 エンタープライズ開発』が必要となる。対応ディストリビューションは日本語redhat Linux 5.2。
『dbMAGIC』は主に、企業の情報システム部門やSI業者など既存のユーザをターゲットとするという。12月末日まで同社Webサイトから無償で配布する予定。来年以降はバージョンアップやサポート体制を整えたのち、有償にするという。また、Linux版の開発環境の開発は予定していない。
『dbMAGIC』は、プラットフォームに依存しない開発環境であることが特徴。作成したアプリケーションは、実行モジュール上で実行される。実行モジュールは、今回の無償配布されるLinux版のほかに、Winodws 95/95/NT4.0版、AS/400版(7月発表予定)、UNIX版(7月発表予定)が用意されている。Windows版で開発した業務アプリケーションを、そのまま各プラットフォームで実行できる。また、『dbMAGIC』はOracleやMS SQL Serverなど複数のRDBMS(※1)にも対応しており、データベースの混在した環境でも動作可能。
同社は'99年1月に、イスラエルのマジックソフトウェア・エンタープライゼス社の日本法人として設立された会社。(株)ワコムとの共同出資で設立されており、出資比率はマジックソフトウェア・エンタープライゼスが80パーセント、ワコムが20パーセントとなっている。主にRADDツール『dbMagic』の開発と販売を行なっている。
マジックソフトウェア・ジャパン小川義水代表取締役社長 |
同社の小川義水代表取締役社長は、「ユーザからの要望が多くLinux版も提供することになった。技術体制も強化し、ローカライズなど日本独自にソースコードの改良も行なう。なお、『dbMAGIC』のオンラインのニュースサービス“ユーザーズフォーラム”を通じて、サポートを提供する」と述べた。
※1 対応DBはBtrieve 6.15/7.0、Oracle 7/8、SQL Server 6.5、DB2/400(予定)、ODBC 2.0。